【試乗】38kgの軽量化にトルクアップに3倍のダウンフォース! 無限パーツをぶち込んだシビックタイプRの強烈な走りにやられた

この記事をまとめると

■ホンダとの縁が深い無限がシビックタイプR用のパーツを開発

■カーボン製パーツなどを採用し軽量化に貢献している

■登場したばかりのプレリュード向けのパーツもリリース中

無限がタイプRを次の次元へ引き上げる

 シビックタイプRサーキット仕様……なんて書くと「よくあるドレスアップバージョンか」、と思われるかもしれないが、これは本気のやつ。

 まず、純正比38kgの軽量化、純正比約3倍のダウフォースを実現している点がポイント。

 Group.Bと呼ばれる、ホンダと密接な関係をもつ無限がリリースする最新キットにおける専用開発品として、カーボン製エアロパーツとスポーツチタンエキゾーストシステム、ブレンボ製鍛造6ポットキャリパーを採用した硬派なパーツをふんだんに装備する点が特徴だ。

 大きく軽量化に貢献しているのは、カーボン製ボンネットでマイナス3kg、フロントフェンダーでマイナス1.7kg、サイドスポイラーがマイナス2kg。さらに、チタンエキゾーストシステムがマイナス8.75kg。鍛造アルミホイールが4本でマイナス10kg。これでマイナス26.25kg。正確な重量は不明だがバケットシートも採用されており、これらも含めるとトータルでマイナス38kgの軽量化を実現しているという。

 チタンエキゾーストシステムは軽量化だけでなく、パイプ系を太くすることで、2次背圧を低くし、実質的なトルクアップも実現している。

 その効果なのか、走らせてみると3000回転くらいからの加速にトルクの上乗せ感が感じられる。高回転域は、電子制御ウエストゲートアクチュエータによって過給圧コントロールをしているから、2次背圧低減による過給圧アップ効果はあまり感じられないように思うが、高回転域まで過給圧がタレないので、7000回転まで吹き上がりが鋭く迫力がある。それに加えて、コーナーからの立ち上がりで、アクセルを踏み込んだときの蹴り出しの強さからくる骨太感みたいなものもある。

 操縦性も秀逸だ。タイヤがピタッと路面をとらえ、余すことなく駆動力を路面に伝えている。コーナーでは文字どおりオン・ザ・レール感覚のコーナリングを披露してくれるし、コーナーからの立ち上がりでは、よほどラフにアクセル操作しない限りは、ホイールスピンも見せずに力強く立ち上がっていく。

 もしかしたら100km/h以下の速域でもダウンフォースの効果が出ているのか? というくらいメカニカルグリップも高い。

 ホイールサイズは純正と同じ9.5J×19だが、超軽量の鍛造アルミホイールに265/30R19 サイズのブリヂストン・ポテンザRE-71RSの組み合わせ。よりサーキット走行に向いたタイヤ選択となっている。

 サーキット仕様などというと、乗り心地が相当に硬いものを想像するかもしれないが、 Group.Bについては、タイヤ&ホイールは交換してもサスペンションを変えていないので、乗り心地はとても良好。ロードカーとしての実用性もちゃんと備えている点が魅力。

 無限製のパーツを装着したプレリュードは、エアロパーツが中心だ。コンセプトは“無限らしいスポーティさと疾走感“。スマートなエアロパーツがグライダーの疾走感を強調するようなデザインに仕上がっている。

 そのなかでも興味深いのはマフラーだ。ほぼエンジンで発電してモーターで駆動するe:HEVのプレリュードだが、このクルマに限っては。抑えの効いたスポーティなサウンドを奏でるマフラーが、俄然存在感を発揮する。

 S+をセレクトすると、CVTがまるで出来のいい8速ATのようなステップ制御の加減速を実現。これがギミックだとわかっていても、それでも楽しいと感じられるくらいよくできているのだ。

 そのポイントはエンジンサウンド。無限のマフラーがよりエンジンの存在感を際立たせ、楽しさを増幅してくれるのだ。

 プレリュードをより深く楽しむための注目のアイテムといえる。


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