この記事をまとめると
■ここ数年はネオクラシックカーの値上がりが止まらない
■人気モデルの影に隠れたハズシのモデルであれば安価に狙うことも可能だ
■ハズシのモデルが故にパーツなどがなく維持管理が大変なケースも多い
激レアマシンに手を出す前にひと呼吸……
近年はクルマ界隈においてネオクラブームともいわれており、80年代から2000年代初頭くらいまでのクルマ、とくにスポーツカーの人気が凄まじく、スカイライGT-RやホンダのタイプRシリーズ、ランサーエボリューションシリーズなどは軒並み価格が高騰。もはや天井知らずな状況で、「いつまで上がるんだよ!」とった具合。
それゆえ、お金になる以上「売るに売れない」なんて人も多いと聞く。逆に欲しい人にとっては、「欲しいときが底値」といった状況だ。
第2世代GT-Rのイメージ画像はこちら
しかし、そうはいっても中古車には必ずリスクが付きまとう。エンジンやミッションがオーバーホールされていたとしても、保証があったとしても、やはり故障のリスクは新車以上。おいそれと数百万を出せる人など、そうはいないはずだ……というのは、クルマ好きであれば想像に容易いはず。
でも、このネオクラと呼ばれる世代のクルマたちは、今の法規ではどう足掻いても作れないデザインなモデルも多いし、何よりバックにあるストーリーの重みが、最近販売されている(いた)クルマとは全然違う。この年代のクルマが好きな人たちは総じてオタクであるから、惹かれないわけがない。まさにロマンの塊だ。
ホンダ・シビックタイプR&インテグラタイプR画像はこちら
とはいえ、400万円も500万円も出せるかといえば、やっぱりそうそう出せない。筆者もそのひとりだ。でも、この年代のクルマに乗りたい! ではどうするか。そう。考えに考えた結果、オタクたちは”ハズシ”のモデルを狙うという荒技に出るのである。
この世代のクルマは軒並み高騰している傾向にあり、中古車屋もそれに乗じて当時のトップグレードや限定車じゃないモデルまで便乗して値上げしている状態なので、「この額で誰が買うんだ?」みたいな物件もたまに見かけるが、それでもハズシのモデルは若干安価に狙える傾向にある。
たとえるなら、ホンダ・シビックタイプR(EK9)に対して日産パルサーVZ-R(N15)であったり、日産スカイラインGT-R(R32〜34)に対しての三菱GTOみたいな感じだろうか。
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これらであれば、似たようなキャラクターでありながら、有名どころの半額ほどで狙える場合もある(便乗値上げされている場合も増えているが)。マニアックなクルマであれば、さらに狙い目かもしれない(中古車で出てこない場合もあるが)。
これらハズシのクルマは、街なかではもちろん、イベントなどに行こうものなら、その筋の人からしたら間違いなく注目を浴びる。絶対数が少ないのでうるさいマフラーなども不要。シンプルなカスタムでも注目を浴びるだろう。目立ちたい人、今風にいうなれば、承認欲求の強い人にとっていいベースになる。もちろん、そのクルマに憧れていたという人からしたら失礼な話かもしれないが……。
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