この記事をまとめると
■ガソリンの使用推奨期限は6カ月とされている
■放置すると劣化して燃料関係の部品やエンジンにダメージを与える可能性がある
■長期間乗らない場合は少なくしておき災害を想定する際は満タンでの保管が望ましい
ガソリンは半年で使い切ろう
ガソリンは”生もの”という意識はあるだろうか? 食品と異なるが、ガソリンも長い間使わずにいると、劣化する。石油連盟では使用の推奨期間として、ガソリンは6カ月としている。
では、ガソリン劣化とは、どういう症状なのか。
ガソリンは、空気と触れることで酸化する。つまり、給油して燃料タンクに入ったときから、空気と触れるため酸化が始まっているといえなくもない。
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酸化すると、ガソリンのかかわる部品、たとえば燃料タンクや配管、燃料噴射装置などの金属部分を腐食させ、燃料漏れなどの不具合を起こしかねない。また、本来は揮発性が高くサラサラとしたガソリンが劣化すると、粘性を帯びるようになり、目詰まりを起こすことで、エンジンの不調や出力の低下などを生じさせる懸念がある。
劣化させない1番の方法は、こまめに給油を繰り返して新しいガソリンにするため、クルマを頻繁に走らせることだ。
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とはいえ、必ずしも毎日のようにクルマを利用する人ばかりではないだろう。そこで、石油連盟の推奨として、ガソリンは6カ月としているわけだ。クルマをもつユーザーが、余程の事情がない限り、半年もクルマを動かさないことはまれだろう。とはいっても、出張が続いたり、入院したりといった場合、何カ月もクルマを使わない可能性は出てくる。さらにそれ以上、あるいは数年クルマを動かさない予定が考えられる場合は、燃料タンクのガソリンを少なくしておくことを推奨したい。
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ほかに、近年の事例として、プラグインハイブリッド車(PHEV)の利用者は、たとえ毎日のようにクルマを使っていても、長距離移動をしなければ自宅で充電した電気だけで走る機会が増えるだろう。そうなると、遠出の際の発電用と考えていたガソリンを長い期間使わない可能性が出てくる。その場合も、利用の目安は6カ月だ。
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夏休みや冬休みといった時期に遠出を計画するのは、ガソリンを期限内で消費することに一役買うことになりそうだ。
一方、災害などへの備えという視点では、燃料が半分ほどに減ったら満タンにすることが推奨されている。
また降雪地域に住む人は、冬の豪雪によって通行止めなどに遭遇し、車内に閉じ込められる懸念もある。寒さに耐え、渋滞解消を待つ間の暖房を確保するため、燃料にゆとりをもつことが安心材料になる。