この記事をまとめると
■昭和の物流黄金期と違って現在ではトラック業界の安全規制が厳しくなっている
■近年の一律的な安全ルールは一部で現場の実態と乖離している問題がある
■過度な規制がかえって新たな事故リスクを生む可能性があるといえる
昭和の豪快さは完全に過去のもの
景気がよく、物流も盛んであった昭和の時代。当時はよくも悪くも豪快で、現在のような企業コンプライアンスなど存在しなかった。トラックドライバーの世界も同様で、積めば積むだけ、走れば走るだけ稼げるといった昭和の時代は、文字どおりの黄金期だったといえるだろう。
そんな彼らの運転は、とにかく荒く思われがちだった。ただでさえ図体が大きいトラックが猛スピードで迫ってくれば、それだけでも一般車のドライバーからすれば脅威に映るだろう。それゆえにトラックドライバーの運転が荒いと感じられるのは致し方ないのだが、実際に運転マナーが悪く荒っぽいのは、いまも昔も速度が出せて扱いやすい乗用車のほうが、そもそもの台数が多いゆえに圧倒的に多いと感じるのだが、いかがだろうか。
汗水流して荷物を積み下ろし、夜を徹して街道筋を駆けて行く。そんな彼らの仕事が大変だったことはいうまでもないが、稼ぎが付いてくるからこそ男たちは意地と誇り、そしてプライドをもってハンドルを握っていたのだ。
昭和時代のトラック画像はこちら
しかし時代は変わり、現在では大型トラックに速度抑制装置の装着が義務付けられている。それにより、最高速度が時速90km程度で抑えられている。さらには過積載運行や労働時間に厳しくなったことも加わり、昭和のころのような威勢のいいトラックドライバーは少なくなった。パンチパーマに捩り鉢巻き、ダボシャツといった自由な見てくれも、爽やかなヘアスタイルや会社名の入った作業服などへと変貌を遂げてきた。さらには、大手企業に出入りする運送会社を中心に、きめ細やかな制限が設けられるようになったのである。