この記事をまとめると
■重機はアタッチメント交換によって多様な作業へ対応している
■バケットやブレーカーなど用途別に専用装備が存在する
■現場の課題解決から新たなアタッチメントが生み出されてきた
重機の本当の実力は“先端工具”にこそあり!?
建設現場で働く重機にも、さまざまな種類がある。メジャーなところだとショベルカーやブルドーザーなどだが、現場の仕事を細かく見ていくと意外な事実がわかることもある。工事現場での作業は多岐にわたるが、実際に土を掘り、岩を砕き、木をつかみ、コンクリートを壊すなどの作業は、本体の先端に取り付けられたアタッチメントと呼ばれるパーツが行っている。じつは重機という機械、単体の場合はオールマイティではなく、用途に応じてアタッチメントを付け替えることで、初めて多様な作業に対応できる機械になるのである。そこでアタッチメントについて詳しく説明していこう。
バケット
もっとも代表的なアタッチメントは、油圧ショベルの先端につく「バケット」である。一般的なバケットは土砂を掘削し、すくい上げ、ダンプトラックに積み込むために使われるため、ショベルカーの基本装備といえる。もっとも多くの人が思い浮かべるアタッチメントだろう。このバケットにも種類があり、幅の広いもの、狭い溝を掘るためのもの、岩盤向けに歯を強化したものなどが存在する。単に土をすくう道具に見えて、地盤の硬さや掘る幅、積み込む量によって使いわけられている。
このバケットの派生として、「スケルトンバケット」または「ふるいバケット」と呼ばれるものもある。これは底や側面が格子状になっており、土砂のなかから石やがれきだけを選別するために使われる。解体現場や造成工事では、土とコンクリート片、石、木くずなどが混ざることが少なくない。そうした混合物を一度にすくい、細かい土だけを落とし、大きな異物を残すことで、後工程を効率化できる。
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ブレーカー
解体現場でよく見られるのが「ブレーカー」だ。油圧ブレーカー、またはハンマーとも呼ばれ、先端のノミを高速で打撃してコンクリートや岩を砕く仕組みだ。道路工事でアスファルトを割ったり、建物の基礎を壊したりする場面で活躍する。人力で行えば大きな労力と時間が必要な作業も、ブレーカーを装着した油圧ショベルなら、強力な打撃力で進めることができる。現場に響く「ドドド」という音は、まさにブレーカーが働いている合図だ。
クラッシャー
同じ解体でも、切る、挟む、砕くといった作業に使われるのがクラッシャーである。大割機は鉄筋コンクリートの柱や梁を大きく破砕するために用いられ、小割機は大きく砕いたコンクリート片をさらに細かくするのに使われる。
先端が大きなはさみのような形をしており、油圧の力で対象物を強く挟み込む。鉄筋を含むコンクリートを扱う場合には、単に壊すだけでなく、鉄筋とコンクリートをわけやすくすることも重要。解体工事が廃棄物処理やリサイクルと結びついていることを考えると、これらのアタッチメントは環境面でも大きな役割をもっている。
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鉄筋カッター・シアー
金属を切断するためには「鉄骨カッター」や「シアー」と呼ばれるアタッチメントが使われる。ビルや工場の解体では、鉄骨、配管、鋼材などが大量に出る。これらを運びやすい大きさに切断することで、搬出や再資源化が容易になる。巨大なはさみのような外観をもち、見た目にも迫力がある。