「公道でドリフト走行が過失なわけないだろ!」の声に国が動いた! 「危険運転致死傷罪」がドリフト走行にも適用へ

の記事をまとめると

■「過失運転致死傷罪」は人身事故を起こした際に適用される

■飲酒運転や信号無視など重大な違反で人身事故を起こすと「危険運転致死傷罪」となる

■公道でドリフトをして人身事故を起こしても「危険運転致死傷罪」が適用される予定だ

公道でのドリフトは重罪扱いへ

 人身事故を起こした場合、通常は過失運転致死傷罪が適用される。ただし、酒酔い運転や著しい速度超過など、とくに危険な運転行為によって人を死傷させたときは、危険運転致死傷罪としてより重い刑罰が科されることになっている。

 この危険運転致死傷罪が適用されるのは、主に下記の8つの「危険な運転行為」によって事故を起こした場合と規定されている。

①:アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為

②:その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為

③:その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為

④:人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

⑤赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

⑥:通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

⑦:車の通行を妨害する目的で、走行中の車(重大な交通の危険が生じることとなる速度で走行中のものに限る。)の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転する行為

⑧:高速自動車国道又は自動車専用道路において、自動車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転することにより、走行中の自動車に停止又は徐行をさせる行為

 危険運転致死傷罪は、上掲の通り、極めて悪質・危険な運転によって人を死傷させた場合に適用される罪なので、その刑罰も重く以下のような罰則がつく。

・人を負傷させた場合:15年以下の懲役

・人を死亡させた場合:1年以上20年以下の有期懲役が科せられる

 通常の過失運転致死罪が、7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金なのに対し、危険運転致死傷罪だと罰金刑はなく、すべて懲役刑となるのも大きな違いだ。

 この危険運転致死傷罪の類型にいま、ドリフト走行が追加されることが検討されている。

 きっかけは、2013年に京都府八幡市の交差点で乗用車がドリフト走行の末に暴走し、集団登校の列に突っ込んで小学生5人に重軽傷を負わせた事故。裁判で検察側は「(ドリフトは)制御困難な高速度」にあてはまると主張したが、ドリフト中の速度が時速40キロを超えてはいなかったことから、過失運転で懲役1年6カ月以上2年6カ月以下の不定期刑が確定……。

 しかし、故意によるドリフト走行による事故が「過失」となるのはおかしいとの声が各方面から聞かれるようになり、2025年、法務大臣の諮問機関や法制審議会の論点に、ドリフト走行に関する規定の創設が盛り込まれた。

 法制審議会の委員からは、すでに「ドリフト走行を処罰規定に追加するべき」との意見が出ているので、法務省は、2026年の通常国会に自動車運転死傷行為処罰法改正案を提出する見込みだ。

 新たな規定が設けられれば、「ドリフト走行は明らかに危険だが、規定がない」といった事態は解消されることになるだろう。

※画像の一部に生成AIを使用しています


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藤田竜太 FUJITA RYUTA

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