最近の新車は「細目」に代わり「ジト目」が流行! デリカミニやクロスビーにみるヘッドライトのデザインの思惑 (1/2ページ)

ヘッドライトのLED化でデザインの自由度がアップ

 クルマのデザイン、とくにエクステリアのスタイリングは、時代性や技術の向上によって常に変化してきました。なかでも、もっとも目立つ顔=フロントフェイスの変化は、その時代を明快に反映していると言えます。その顔に大きな影響を与えているのがヘッドライトですが、最近では2000年代初頭に登場したLEDが主流となり、高級車から軽自動車まで広く普及しています。

 そして2025年のいま、このLEDヘッドライトにはふたつの潮流が見られます。

 ひとつはご存じの「細目系」。小型かつ薄型という特長を生かし、より薄く長いシャープな形状が主流になっています。たとえばトヨタ車に見られるハンマーヘッドタイプがわかりやすい例ですが、ホンダ・ヴェゼルのようなキリッとした表情もこれに当たります。

 まさに技術の進化が生んだ流行ですが、じつは同時にデザイナーの夢でもあります。新車開発ではデザイナーがコンセプトに沿って多くのスケッチを描きますが、よりスマートで一体感のあるボディを描く際に「ほとんど線」となったヘッドライトは極めて相性がよく、雑音のない絵が描けるのです。これは横一文字のテールランプにも共通しており、最先端技術がデザイナー心理と見事に一致した好例と言えるでしょう。

デザインの新たな潮流!? アニメチックなジト目

 もうひとつの流れが、いわゆる「ジト目」ランプです。ジト目とは半眼の一種で、とくにマンガやアニメの人物が呆れた際に見せる下半月形の目が有名です。最近では、2020年発表のランドローバー・ディフェンダーが注目を集めました。LEDによる丸型ランプの上半分をカットした手法が独特の表情を生み出し、大きな話題となったのです。

 これに刺激を受けたか否かは定かではありませんが、2年前に三菱デリカミニが登場し、さらに2025年に入ってホンダN-ONE N:、スズキ・クロスビーと続々と発表。まさに流行の兆しと言える状況です。では、この現象はいったい何を象徴しているのでしょうか。

 そりゃあ「カッコカワイイ」からでしょう──と言ってしまえば話は終わってしまうので、ここでは3つの視点から紐解いてみたいと思います。


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すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

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