この記事をまとめると
■豪雨の際にタクシーが来ないと問題になった
■タクシーやバスは災害時には動かさないようにするケースが多い
■ドライバーはあくまで一般人なので災害時に無理に動くことはできない
豪雨でタクシーを動かすのは無理がある
千葉県では2026年8月13日夕方以降から、千葉市など22市町村にレベル5大雨特別警報が発表されるなど記録的な大雨に見舞われた。その雨量たるや、短時間に例年8月における千葉県で降る1カ月の平均降雨量の3倍が降ったとも報じられるほどの激しい豪雨であった。水没車両内や、豪雨による冠水道路で流されるなどして多数の死者も出ている。改めて亡くなられた方のご冥福をお祈りしたい。
のちに令和8年8月千葉豪雨と命名された今回の災害。当然ながら鉄道は運行停止となり、一般路線バスも運行継続されていたとしても、道路冠水などで大幅な遅延運行となった。そのため帰宅時間と重なり、主要鉄道駅を中心に帰宅手段を奪われた人で大混雑となってしまった。そのなかタクシー乗り場には長蛇の列ができ、各メディアはこぞってその様子を伝えていた。
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そのメディアの報道のなかで直接ではないものの、なかなかこないタクシーに対して、「なぜこないのだ」と、少々タクシーに対して批判めいた姿勢でリポートしている様子を見かけた。今回の豪雨による道路冠水により、一説には200台のタクシーが水没したとも聞いている。豪雨被害から数日経った段階でも、ある地域で200台のタクシーが一気に使用不能となり、さらに自宅や自家用車が冠水被害に遭い、タクシー乗務に従事できず、被害地域では深刻なタクシーの稼働不足が発生しているとの報道もあった。
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今回のような激しい豪雨のなか、多くの幹線道路が冠水して通れないような事態になってもタクシーは運行を続けなければならないのか? 答えはノーである。今豪雨被害が始まろうとしている瞬間にどう判断するかはタクシー乗務員個々の判断となるが、高台への避難がまず優先される。多少時間に余裕があるとなれば、車庫へ戻りその日の営業を終了することになるだろう。荒天のときには自分の会社の判断を待たずに、適時自分の判断で営業運行を取りやめるようにと新人研修では習うとも聞いている。
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乗務員自身の身の安全確保もあるが、タクシーの最大のサービスは安心安全に利用者を目的地まで運ぶことにある。それが担保できない状況になれば営業運行終了もやむを得ないのである。
今回の千葉豪雨では田んぼに流されてしまい、一時天井付近まで水があがったタクシーの車内で乗客が死亡するという痛ましいことも発生している(乗務員は天井にあがり一命をとりとめている)。水位が上がるのが早すぎた、冠水被害に遭っている人の共通コメントであるが、まさに逃げ場すらあっという間に失って冠水被害に遭ったタクシーが大半ではなかったのだろうかと考えている。
雨が落ち着いたら大丈夫では? と考える人もいるだろうが、道路を冠水させてしまった水がそんなに簡単に引くわけがない。
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ある大手タクシー会社が自社ホームページに荒天のときのタクシー利用に関する利用者の皆様へのお願いというものを掲示している。
要約すると、以下のようなことが書かれている。
・道路冠水などにより利用者の指定したコースを乗務員の判断で変更することがある(迂回走行する可能性がある)
・目的地到着のときにはメーターに表示された料金を払う
・目的地へ向かう際、危険と判断し安全な場所へ避難して様子を見たうえで運行を中止することがある(そこまでの料金は払う)
つまり乗車したときに料金などでトラブルとなったり、乗車したときに仮に乗務員の指示に従ったとしても、後日おかしいとしてタクシー会社を訴えるような行動に出る利用者も、今の時代では出てくることを前提とした注意書きのようにも見える。
つまり豪雨が小康状態になったとしても、平時に戻っているわけでもないのに、「迂回しただろ!」などと、利用者とのトラブルにもなりやすいので早々に営業運行を終了する乗務員もいるので、タクシー乗り場で数時間待ちということになるのである。筆者は今回の千葉のような事態となれば、待つだけ無駄と判断するようにしている。