「2秒ならセーフ」は大間違い! スマホホルダー固定でも違反になる「運転中のながらスマホ」の罠

この記事をまとめると

■運転中はスマホを注視するだけで交通違反になる場合がある

■短時間の脇見でも事故の危険につながる

■常に前方への注意を維持することが重要だ

スマホを手にもたなくても違反に

 運転中のながらスマホは、交通事故やフラつきの原因になる危険な行為であり、交通違反として取り締まられる行動です。しかし、実際の交通社会に目を向けると、ながらスマホをしているドライバーをよく見かけます。ながらスマホに関する交通違反は、スマホを手にもって操作している場合だけでなく、ホルダーに取り付けたスマホの画面をじっと見続けている場合にも適用されます。では、どのような場合に、ながらスマホと認められてしまうのでしょうか。

 ながらスマホに関する交通違反のひとつに「携帯電話使用等(保持)」があります。この交通違反は、スマホをはじめとする携帯電話を通話するために手にもっている場合にのみ適用されると思っている人もいるのではないでしょうか。

 しかし、「携帯電話使用等(保持)」の違反は、ホルダーに取り付けられた画面や表示を注視している場合にも適用されます。また、スマホだけでなく、クルマのインパネ中央に装備されているディスプレイやナビ画面などをじっと見続けている場合にも「携帯電話使用等(保持)」の対象となります。

 この「携帯電話使用等(保持)」で取り締まられた場合の罰則は、6カ月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金、反則金1万8000円(普通車)、違反点数(基礎点数)3点です。罰則の内容からも、携帯電話を使用したり、スマホやナビ画面をじっと見続けたりするのは危険な行為だといえるでしょう。

 ながらスマホの話題になると、「2秒以内であれば大丈夫」といった声を聞くことがあります。しかし、筆者は何秒までであれば問題ないという認識は危険だと考えています。なぜなら、速度によって同じ秒数でも進む距離が異なるためです。

 警視庁などが公開している「2秒間にクルマが進む距離」によると、一般道路の最高速度である60km/hで走行しているときに2秒で進む距離は約33.3m。生活道路における最高速度(30km/h)で走行しているときに2秒で進む距離は約16.7mです。

 そのため、何秒までであれば注視にあたらないと決めてしまうと、気づかぬうちに交差点に進入していたり、赤信号で進んでしまったりする可能性が高くなります。このようなことから、「2秒まで大丈夫」と断言することはできません。

 クルマを運転するときに、スマホやナビ画面などをじっと見続けたり、刻一刻と変わる前方の交通状況から一定の時間目を離したりすること自体が事故のリスクを高める行為です。よって、クルマを運転しているときにどうしてもナビ画面を確認したい場合は、チラ見でチェックしたほうがよいといえるでしょう。

(参考)自動車が2秒間に進む距離

10km/h:約5.6m
20km/h:約11.1m
30km/h:約16.7m
40km/h:約22.2m
50km/h:約27.8m
60km/h:約33.3m

 ながらスマホをはじめ、前方不注意、脇見運転、慢性運転などの危険な運転行為は、いずれも前方の交通状況から目を離したり、常に変化する道路状況に注意を向けていなかったりすることが原因で起こります。

 そのため、クルマを運転をするときは、ナビ画面やスマホの注視のほかに、前方不注意、周囲の景色や建物などに目を奪われる脇見運転、注意力や集中力が途切れることで発生する慢性運転にならないよう、体調管理や事前のルート確認などをすることも大切です。


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齊藤優太 SAITO YUTA

ライター/インストラクター/ジャーナリスト

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