マニア釘付け! 「コントが始まる」でマクベスが乗る「謎車種」の正体とは

実用車として高い機能性を持ち合わせていたモデルだ

 4月から日本テレビ系で放送されているドラマ「コントが始まる」は、3人組お笑いトリオのマクベスがショートコントを演じ、ドラマ中でその伏線が回収されるという形式の作品となっている。

 その劇中に登場するマクベスの移動手段として使われているクルマが気になった人も多いのではないだろうか?

 この車両は、神木隆之介演じる朝吹瞬太が高校時代に獲得したゲームの優勝賞金で一括購入した中古車という設定であるが、じつはこの車両はフランスのシトロエンが1982年に発表した「BX」というモデルである。

 シトロエンBXは、5ドアハッチバックタイプの車両で(のちにステーションワゴン版であるブレークも追加)、特徴的なエクステリアはランボルギーニ・カウンタックやランチア・ストラトスのデザインでも知られるマルチェロ・ガンディーニが手掛けたもの。

 ベースとなっているのは1977年に登場したプジョー305であるが、シトロエン独自の油圧制御のハイドロニューマチックサスペンションが生み出すフラットな乗り味と圧倒的な直進安定性は、いまだに多くのユーザーをトリコにし続けている。

 見た目こそ独創的であるものの、じつは非常に機能的に作られており、実用的な収納スペースや広大なトランクスペース、そして快適な座り心地のシートなど、実用車としても高い機能性を持ち合わせていたモデルでもあった。

 どちらかというと実用車のイメージが強いBXではあるが、86年にはエアロパーツやツインキャブで武装したBXスポールというスポーツモデルが登場。マイナーチェンジのタイミングでGTiに進化し、87年にはフランス量産車初の16バルブツインカムエンジンが搭載されている。

 ドラマ劇中に登場するBXもこのGTiがベースとなっているように見えるが、一部外装パーツが変更されているように見られ、判別が難しいところだ。

 なおこのBXは第7話で売却され、店頭に並ぶシーンがあるが、このときにつけられたプライスタグはなんと28万円。いくら修復歴アリの過走行だとしてもバーゲンセールと言えるだろう。

 ちなみにこのプライスボードには「初年度登録2011年6月」の文字が……。劇中では10年前に中古車で買った設定であるが、まさか中古並行だったのだろうか?


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
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長距離ドライブ
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