【試乗】軽新車販売台数1位! ホンダN-BOXシリーズの人気を探る (2/2ページ)

Nシリーズ最高の楽しさは「走り」「音」「デザイン」の三拍子!

開発責任者の趣味を反映した(!?)オーディオへのこだわりも凄い。30cmクラスの大型スピーカーに匹敵する重低音を響かせるサブウーファーが特徴のサウンドマッピングシステムを、Xグレードに標準搭載する。音を聴かせるため静粛性も一枚上手で、音楽なしで走っても、軽自動車と思えない静かさに驚くはず。ちなみにオーディオはアメリカンサウンドの再生を得意とする。

_DSC6421さらにN-BOX開発陣悲願の後席5:5、190mmスライドをおなじみのダイブダウン&チップアップ機構とともに新採用。とにかくデザイン、使い勝手ともに軽自動車史上最高峰! といえる仕上がりだ。荷室は開口地上高570mmとワゴンより低く、開口部に段差もない。さらに後席をダイブダウン格納すれば奥行き1450×幅880×高さ1035mmものフラットスペースが出現。アメリカ西海岸やハワイじゃ犬を連れてビーチに出かけるひとも多いけど、大きな荷物はもちろん、大型犬を乗せるにも最高だ。

運転席に着座すれば、高さ方向が100mm縮められたフロントウインドウによる独特の視界が新鮮。しかし驚愕なのは後席だ。身長172cmのドライバー基準で頭上方向に、実用上はこれで十分といえる125mmのスペースがあり、膝まわりにはクラス最大のN-BOXを凌ぐ430mm(N-BOXは410mm)もの、スーパーハイトワゴン最大級の広大なスペースがある(足もとフロアは幅1130×奥行き600mm!!)。シート座面長も伸ばされ、掛け心地そのものもより快適なのだから、もう涙もの!

装備もXグレードにシート&ステアリングヒーター、全車に新開発電子制御パーキングブレーキ、軽さが選べるモード切り換えステアリングまで装備されるのだ。そんなスラッシュの走りは、全高が100mm低まり、加えて10mmローダウンサス採用で重心が思いっきり下がったため、N-BOXのように転倒防止のためサスを固める必要がなく、乗り心地重視のセッティングが可能。実際、乗り心地は15インチタイヤを履くXターボパッケージや、それ以外の14インチタイヤ装着車ともに夢のように快適かつ上質だ。

首都高のキツい段差もタンタンッと乗り越え、不快な突き上げ、ショックは皆無に近い。同時に低重心だから安定感も抜群だ。 そしてN-BOXより20〜30kg軽量ゆえ、走り出しからの心地よい軽やかさ、滑らかさはターボ、NAを問わない。当然、動力性能にも余裕が出て、燃費性能もNAで最高25.8km/L、ターボで23.0km/LとN-BOXを凌ぐ。ただパワステは50〜60年代のアメ車のように(!?)軽すぎの印象。速いターボだと手応え不足に感じがちだ。

N-BOXスラッシュは、とくにアメリカやハワイを愛するひとにはたまらない超個性派軽だ。お薦めはツートーンボディに、レトロな鉄ちんホイールがつくXだろう。_DSC6553

車名N-BOXスラッシュ
グレードX
全長×全幅×全高 (mm)3395×1475×1670
ホイールベース (mm)2520
車両重量 (kg)930
パワーユニットタイプ直列3気筒DOHC
排気量 (cc)658
最高出力 (ps/rpm)58/7300
最大トルク (Nm/rpm)104/2600
駆動方式FF
トランスミッションCVT
JC08モード燃費 (km/L)25.8
価格 (万円・税込)165

 [関連記事]

ホンダNシリーズキャラクター「Nコロ」をご存知?

[ライバル比較]軽自動車6台! 1000kmツーリングで分かった真実

[動画]土屋圭市がホンダN-ONEモデューロXに与えた走りの性能


新着情報