【業界再編】ダイハツのトヨタ完全子会社化で何が起こる? (1/2ページ)

ダイハツ・ブランドが残ることは確実視されている

 2016年1月に発表された、トヨタによるダイハツの完全子会社化が実施される日が近づいている(ダイハツの上場廃止は2016年7月27日予定)。

 これにより、ダイハツはトヨタのなかに完全に取り込まれるように思えるが、あくまでも吸収合併ではなく完全子会社化である。たとえば、ランドクルーザーなどを製造しているトヨタ車体のような立ち位置になると考えられる。WEB CARTOP

 具体的には、トヨタ・グループ内においては日本国内向けには軽自動車を供給するメーカーであり、またASEAN地域でのブランド力と経験を活かしたグローバルな小型車メーカーという位置づけだ。

 その点でいえば、完全子会社となる以前からダイハツ・ブランドが担ってきたキャラクターであり、完全子会社化によってそれが加速する面はあったとしても、ドラスティックに変わるという印象はない。

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 現在でもダイハツの軽自動車は、数は少ないとはいえ、「ピクシス」という名称でトヨタ系販売網でも扱われている。完全子会社化したことでその扱いが拡大する可能性もあるが、トヨタとダイハツの関係でいえば大きな変化とはいえないだろう。WEB CARTOP

 もちろん、ダイハツの完全子会社化により、トヨタ・ブランドの軽自動車への抵抗感が薄まり、また取り扱い車種も増えれば、トヨタの販売網が軽自動車市場を加速させることは予想される。

 すでに連結子会社だったゆえ急な変化は考えづらいとはいえ、完全子会社化による「抵抗感の薄まり」というのは、今後の動きを理解するキーワードとなるだろう。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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