目が見えない人限定! 実車の運転体験ができるツアーが開催 (2/4ページ)

取材陣も目隠しをして運転を体験

 全盲・弱視という視覚障害を持った方々には、運転免許は発行されない。目が見えないということは、運転をする機会を完全になくすということである。

「運転をしてみたい」。視覚障害を持った方にそういう思いがあること自体、思いもよらないことかもしれない。

 今回は、取材者にも実際に目隠しをしてクルマを運転するという機会が設けられた。助手席のインストラクターの声だけを頼りに運転する。

clubtourism005インストラクターは左手の位置を時計の時間で指示をする。まっすぐの場合は9時。右方向へ舵を切る場合は10時、11時といった具合だ。ハンドルの舵角合わせはインストラクターの指示どおりきちんとできる。しかし、それが道路に対して実際どのように走っているのか、自分のなかでは何も確証が取れない。

 車両の速度も同様で、アクセルとブレーキの操作もよくわからない。それは非常に気もちの悪いことだった。よく「お尻でGを感じる」というような表現を見ることがあるが、あれは間違いではないかと思う。やはりドライビングは視覚である。

 このツアーにはさまざまな参加者がいる。これまで延べ140名が参加。その中心は50~60代。先天的・後天的、全盲・弱視、さまざま。概してクルマ好きが多く、男性が若干高い比率となる。もちろん過去に乗っていてもう一度乗りたいという方もいる。

 今回の参加者に実際に話を聞いてみた。


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