【意外と知らない】V8・V10・V12など気筒数が多いと何がいい? (2/2ページ)

部品が多く抵抗が大きくなるというデメリットも

 レーシングエンジンでは回転限界を高める=パワーアップするという図式なので、多気筒化が正義です。だから気筒数はレギュレーションで上限が決まっているのが一般的です。

 制限がなかった時代のF1では、BRMが66年に3リッターH16型(水平対向8気筒を2段重ねにした構造)を登場させているし、ホンダも65年にGP125クラスに直列5気筒を採用し回転限界が24000rpm以上、使用下限が12000rpmという超高回転エンジンを生み出しています。

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 気筒数が増えると回転バランスが良くなり、滑らかで快適になるのですが、エンジンが大型化し、運動するパーツが増えるのでフリクションも大きくなります。

 ダウンサイジングターボという現代のコンセプトは、そうした多気筒エンジンのデメリットを解消するための手法のひとつです。回転バランスや滑らかさは最新設計の技術や高度な制御によって補うことができます。

しかしレスポンスや回転が上がっていくときのフィーリングは、やはりシリンダーの数が多いほど刺激的です。アクセルを踏んだ瞬間、エンジンはすぐには応答できませんが、その応答遅れが気筒数が多いほど小さくなります。

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 音の面でも、多気筒のほうがより高音で澄んだ音になる傾向にあります。エンジン単体でみれば、6気筒よりは8気筒、さらに10気筒、そして12気筒と、エキサイティングであることは間違いありません。


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