「エンコにノークラ」いつしか使われなくなった自動車用語8選 (1/2ページ)

消えたものから呼び方が変わったものまで多数あり!

 言葉というのは生き物だという説があり、自動車用語にも栄枯盛衰があるようだ。今回は、現在では呼び名が変わった用語をピックアップしたい。

①ロー、セコ(セカンド)、サード、フォースorトップ、ハイトップ

 MT(マニュアルトランスミッション)車の各ギヤのことをかつてはこのように呼んでいたが、現在は、1速(いっそく)、2速(にそく)……と呼ぶのが一般的。別にロー、セコでも間違いではないが、ギヤが1~4速までしかないクルマが主流だったときの呼び方だった。

 AT車でも「OD(オーバードライブ)付」というのがあったが、CVTや7速・8速ATも珍しくない今となっては前時代的?

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②ベーエム(ム)ベー、アーマーゲー

 ベーエムベーは、BMWのドイツ語読みに近い読み方で、BMW(ビーエムダブリュー)JAPANが設立(1981年)される以前からのクルマ好きには、親しみがある呼称だった。

アーマーゲーは、同様にAMG(エーエムジー)の古い呼び方。ちなみにドイツ語読みをカタカナ表記すると「アーエムゲー」。AMGといえば、メルセデス・ベンツも、略称として「ベンツ」を用いる人が多いが、F1などでは、「ベンツ」ではなく「メルセデス」(チーム)と呼ばれている。

③逆ハン

 逆ハンドル、つまりカウンターステアのこと。五木寛之先生の著書に「疾(はし)れ!逆ハンぐれん隊」(1986年)というタイトルの本がありました……。

④エンコ・エンスト

 エンコとは「エンジン故障」の略。80年代前半までのクルマは、オーバーヒート、プラグのかぶり、燃料切れ、etc……と何らかのトラブルでクルマが止まってしまうことは珍しくなかった。いわゆるエンジントラブル全般のこと。

 エンストは、エンジンが止まってしまうこと。「エンジンストール」の略だが、「エンジンストップ」の略だと思っている人も少なくない。かつてはMT車の発進時にクラッチミートを失敗して「エンスト」をする人も多く、教習所時代に苦しんだ人も多いのでは? しかし、AT車の普及率が95%近くなった現在、死語になりつつある。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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