「エンコにノークラ」いつしか使われなくなった自動車用語8選 (2/2ページ)

装備自体が消えた&当たり前になったために使われなくなった言葉も

⑤カーキチ、エンスー

 カーキチ=自動車き●がい、エンスー=エンスージアスト(英語で熱心家・熱狂者という意味)の略。どちらも「クルマ好きのなかでも稀に見るクルマ好き」という意味なのだが、死語に近い……。

 そもそも、クルマ好きな人が減ってしまったためか、昨今では、単に「クルマ好き」「(クルマ)マニア」あるいは「走り屋」といった感じのほうがしっくりくる。

⑥ノンスリ・ノークラ

 ノンスリというのは、ノンスリップデフ=LSD(リミテッドスリップデフ)のこと。ノークラ=クラッチペダルがない=2ペダルのAT車のこと。70年代後半「ノン」という言葉自体が流行っていたようだ。

⑦クーラー(カーエアコン)、安全枕、自動車電話

 クーラーやカーエアコンは、いわゆるエアコンのことだが、1980年代まではカーエアコンは高価な後付けオプションで、独立制御のものが多かった。

 安全枕は、事故の際、乗員の首をむち打ち症などから守るヘッドレストのこと。日本では1969年に運転席への装着が義務付けになったが、それ以前のクルマには装着されていないクルマが多かった。

 自動車電話は、携帯電話が普及し始めたときの呼び方。当時は電話機もバッテリーも非常に大きく、手に持って歩くというより、肩からベルトで下げるほど、大きく重たかったため、通常はクルマにセットして使うことが多かったので、自動車電話と言われた。小中学生まで、携帯やスマホを持っている現代からすると隔世の感がある……。

⑧カセット、DCC、DAT、MD

 その昔、クルマのオーディオはAM・FMラジオすらオプションだった。それからカセットテープが普及し長らく愛用されていたが、デジタル時代になってDCC(デジタルコンパクトカセット)やDAT(デジタルオーディオテープ)、MD(ミニディスク)も登場。CD(コンパクトディスク)は割と最近まで主役級だったが、DCCやDAT、MDなどはそれほど普及せずに消えて行ってしまった。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
趣味
-
好きな有名人
-

新着情報