【小中学生必見】本物の道具でクレイモデル作りを体験できるイベント (2/2ページ)

実際のカーモデラーが使う「本物」の道具で作業

 粘土がおおまかに盛れたところで、今度は削っていく作業が始まる。そこで子供たちが使うのは、講師の方々がもってきた実際の現場で使われている道具。これで荒削りをしたり、平面を仕上げたりしていく。クレイが少ししっとりしているので、削るフィーリングは、石膏のようにガリガリではなく、チョコレートを削っているような感じ。削りカスも小さく丸まったものが出でくる。

 作業が進むにつれ、子供たちの真剣さはますますヒートアップ。ここでもまったく迷いがなく、どんどん削っていく。なかには、屋根に動物みたいなものが乗っていたりするモノを作っている子もいたりして、じつにユニーク。これを無心で仕上げていくのは、やっぱり子供ならではのセンスというか感性なのだろう。

 作業時間は正味で2時間が予定されていたが、子供も講師も夢中になりすぎて、少々オーバーしてしまうほど内容の濃いイベントとなった。長丁場の作業を飽きたりすることもなく、2時間以上も集中している姿は、いまどきの子供たちにはなかなか見られない光景かも。

 ちなみに取材班も1台粘土を盛って、削ってみたが、見るとやるとでは大違い。形にするのが精一杯で、出来損ない感だけが漂う結果に。今までプロのモデラーさん相手のインタビューで「1ミリのラインがうんぬん」とエラそうに言ったりしていたが、これからはそんなこと口に出すのもはばかれる気分でいっぱいだ。というか、子供のように無心になれない時点で負けかも。

 そしてみなさん完成。各自が自分のモデルを手に持って、プロモデラーさんたちと一緒に記念撮影。作ったモデルは自宅に持ち帰ることができる。プロに手伝ってもらったとはいえ、どれも力作ばかり。未来的な架空の乗り物から、現実にあってもおかしくないようなスポーツカーまでさまざま。

 どの顔も満足げ……といいたいが、なかには不満そうな顔の子供も。聞けば、まだ突き詰めたいところが残っているとのこと。これぞ、純粋なこだわりだ(ちなみに家で作業の続きをするために、粘土をお土産にもらって帰ってました)。

 この教室は2009年より行われているが、最初の頃に参加した子供が、就職を前にインターンとしてメーカーにやってきたという例も出てきているそうで、今後、この教室から未来のモデラーがさらに巣立ってくれるとうれしいこと。

 日本カーモデラー協会では今回のワクエコ・カーモデラー教室以外にも、さまざまなイベントを予定しているとのこと。詳しい情報は協会のウエブサイトで確認してみてほしい。

 【詳しくはこちら】

日本カーモデラー協会

  


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
好きな有名人
遠藤ミチロウ、岡江久美子

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