【意外と知らない】エンジンルーム内のキャップの意味7つ (1/2ページ)

ものによってはチェックが必要なので意味を覚えてほしい

 ボンネットを開けると、エンジンルームにはいくつかのキャップがある。それらは油脂類など、液体系を補充するために必要なキャップなので、一通り覚えておこう。エンジンルーム キャップ

①オイルフィラーキャップ

 エンジンオイルを交換するとき、新しいオイルはここから入れる。新しいオイルを入れるときは、オイル缶から直接注ごうとするとこぼれたりするので、オイルジョッキや漏斗(ろうと・じょうご。2リッターぐらいのペットボトルの先端をカットしても代用できる)を利用しよう。

 オイル交換を怠っていたクルマは、このキャップの裏側にスラッジが溜まっていることも……。走行中にゆるんでも困るが、あまり固く締め過ぎても、次回の交換時に困るので、ほどほどにギュッと閉めておこう。

②ウォッシャー液タンクのキャップ

 ウインドウォッシャー液を補充するためのキャップ。キャップの蓋にウインドウォッシャーのマークがついているのでわかりやすいはず。ウォッシャー液が減ってきたら、空っぽになる前に補充したい。量販店やホームセンターで市販のウォッシャー液の原液を買ってきて、水道水で希釈して補充するだけなので、簡単かつリーズナブル。

③クーラントのリザーバータンクのキャップ

 ラジエータの冷却水=クーラントの量は、このリザーバータンクで点検・管理ができる。点検は、エンジンが冷えている状態で、クーラントの水位がリザーバータンクのアッパーレベルとロアレベルの間にあればOK。

 エンジンを始動させてしばらくすると、ラジエータやエンジン内のクーラントが膨張し、リザーブタンクに押し戻され、リザーバータンクの水位も上がるが、エンジンが冷えれば、それらのクーラントはラジエータ側に吸い上げられて本の水位に戻る。

 蒸発によって、失われる分も多少はあるが、通常、年間を通してほとんど減ることがない。リザーバータンク内の水が減るのが早かったら、とりあえずキャップを開けて、クーラントもしくは水を追加し、経過を観察し、再度減るようなら、ラジエータやホースなど、水まわりのどこかでリークしている可能性があるので要点検。

④ラジエータキャップ

 クーラント交換(約2年毎)を交換するときに、新しいクーラントを入れる注ぎ口のキャップ。加圧弁になっていて、クーラントが沸騰しづらいようになっている。またクーラントの熱膨張に合わせて、クーラントをリザーバータンクに逃がしたり、リザーバータンクから吸い戻したりする圧力調整弁の役割もある。

 長期間使っていると、開弁圧が低下したり(専用のキャップテスターでチェック)、ゴムパッキンが劣化してくるので定期的な交換が必要。ときどきはラジエータキャップを開けて、キャップの状態を点検するとともに、ラジエータ内のクーラントの量(溢れるギリギリが正常。そうでない場合は、ラジエータ内のエア抜きが不完全、もしくは冷却水漏れの可能性がある)、汚れ具合もチェック。

 クーラントは不凍液であると同時に、防錆成分が入っているが、長期間無交換だとその防錆効果が衰えてくる。なお、ラジエータキャップは、エンジン始動中や停止直後に開けると、蒸気が噴出する可能性が高いので非常に危険。キャップを開けるときは、必ずエンジンが冷えた状態で!


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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