【スバル360でアメリカ4000kmを激走】国沢光宏のグレートレース参戦記その10 (2/2ページ)

レース後のパーティーでは特別賞と盾が授与された

 チーム国沢のグレートレース2017は、完走&ACE2回、参戦120台中、総合95位で終えることができた。ちなみに1日ごとの順位は初日の108位から始まって、二日目以降、109位、93位、83位、105位、91位、103位、76位、89位という成績だった。

 さて、今回無事にゴールを迎えたふたりに、感想を聞いてみた。

「アメリカに来る前は完走する気満々だったけど、初日にエンジンがカジった時点で、可能性は5%になったかなと思ったよ。クルマの調子が悪くなったこともあるし、あとはスバル360を走らせるには、アメリカの交通事情はハードすぎた。それにリエゾンの移動が全然間に合わない。聞いたら時速55マイル(約88.5km)くらいで設定しているみたいなんだけど、それだと厳しいんだよね。
でもスバル360には凄く愛着があるよ。昨日からようやくエンジンが本来の調子で走ることができたけど、それだと全然壊れないし、タフ。良くできている。
ただやってみて分かったのは、自分にはこういったヒストリックカーのレースは合わないかなと(笑)。やっぱり速さを追求するほうが楽しいね」(国沢さん)」

 一方で、コ・ドライバーを務めたエムリットフィルターの小島なつきさんは、

「想像以上に過酷でした。普段、クルマに1日で10時間も乗ることはないですし。ただ時間が過ぎるのは一瞬でしたし、全体的には楽しかった。いろいろな人が手を振ってくれたり、ゴールで出迎えてくれたり、高速道路で写真を撮られたりるするとは思わなかったです。
あと海外チームのみんなが優しくて、コ・ドラのひとと一緒に愚痴ったり、わからないことを教えてくれたり、あとストップウォッチが壊れちゃったんですけど、他のチームの人が貸してくれたり。
それにしても、今回は本当に完走できて良かったです。私、クルマの調子が悪くなったときも、事故に遭ったときも、完走できないかもって考えたことはなかったんです。何の根拠もないんですけど、ずっとそう思ってました。」(小島さん)

国沢光宏

 そして全レース終了後のパーティーにて、サプライズが待っていた。9日間頑張ってゴールを果たしたチーム国沢のスバル360に対し「Lowest Horsepower Vehicle Ever To Finish」(これまでゴールしたクルマで一番パワーの少ないクルマ)という特別賞が授与されたのだ!!

 加えて、フィニッシュしたことを讃える盾も合わせて授与された(完走者全員にもらえるものかと思ったら、違うらしい。チーム国沢のスバル360のために、いわば敢闘賞的なものを特別に用意してくれたようだ)。9日間4000㎞掛けて走破したスバル360&チーム国沢の頑張りが、自動車大国・アメリカで認められたのである。

国沢光宏

 スバル360は今後の用途は未定とのことだが、ひとまず船便で日本へ。果たしてスバル360&国沢さんの、次のステージは!?


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