【意外と知らない】人気のグラファイトワイパーは拭いちゃダメ

濡れたウエスなどで拭いてはいけない

 梅雨の時期は、毎日大活躍しているクルマのワイパー。ワイパーの払拭性能は、ワイパーのゴムの鮮度とコンディションで決まるので、メンテナンスは欠かせない。 ワイパー メンテナンス

 ワイパーゴムには、標準タイプ(生ゴム)と、グラファイトラバー、そして撥水ゴムタイプなどの種類があるが、最近増えてきているのは、グラファイトラバーの製品。グラファイトラバーは、ゴムの表面に炭素微粒子(グラファイト)をコーティングすることで、摩擦抵抗を激減させ、「ビビリ」「拭きムラ」の発生を防止する効果がある。とくに、撥水コーティングを施したガラスと相性がいいのがグラファイトラバーの特徴。

 ガラスの水をはじく撥水剤はその撥水力が強ければ強いほど、ガラス面が乾いた状態に近づき、ワイパーゴムにとっては半ば「乾拭き状態」になるので、摩擦抵抗が大きくなり、結果としてビビり音が出たり拭きムラが出やすくなる……。

 しかし、摩擦抵抗の小さいグラファイトラバーなら、撥水剤を使用しているガラスでも、滑らかに動くので撥水剤と併用しても問題なし! 抵抗が少ないぶん撥水剤もはがれにくくなり、撥水効果の持続性もアップ。撥水加工をしていないクルマにも問題なく使えて、ビビり音対策として活用できる。

 こうしたグラファイトラバーのワイパーは、そのグラファイト加工を長持ちさせるために、標準ゴムのワイパーとはちょっと違った気遣いが必要。

①ゴムは濡れたウエスなどで拭かない

 ゴムの表面に炭素微粒子をコーティングしているグラファイトラバーは、ウエスなどで擦ると、汚れと一緒にゴム表面のグラファイトまで剥がしてしまう可能性がある。グラファイトラバーのメンテは、付着したゴミを払う程度にしておくのがコツ。

②クリーナーや解氷剤(アルコール)は苦手

 グラファイトラバーに、ガラスクリーナーやアルコール類が付着すると、ゴムが変形、変質する可能性がある。できれば、ガラスクリーナーなどは完全に拭き取ってからワイパーを使用したほうがグラファイトラバーには優しい。

 正しくメンテをすれば、1年ぐらいは快適な視界が保てるはず。ワイパーを使用中、ガラスに筋状の線が入ったり水が滲むようになったら、先延ばしせずにワイパーゴムを交換してしまおう。交換サイクルはおよそ1年だ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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