ボルボS60/V60が「ありがとう」を意味する「タック」と伝統の「クラシック」を追加

現行モデル最後の改良の可能性が高い!

その流麗かつダイナミックなデザインでボルボのブランドイメージを一新したミドルクラスセダン「S60」とワゴン「V60」が一部改良を実施。スウェーデン語で「ありがとう」の名を冠したベーシックモデル「タック」と、装備を充実させた「クラシック」が新グレードとして仲間入りした。ボルボV60

S60およびV60に設定された、190馬力/400N・mを発する2リッター直4直噴ディーゼルターボエンジンを搭載する「D4タック」には、ベーシックモデルながら本革シートや助手席8Wayパワーシート、フロントシートヒーター、12セグ地上デジタルTVを標準装備。

152馬力/250N・mを発する1.5リッター直4直噴ガソリンターボエンジン搭載の「T3クラシック」、190馬力/400N・mを発する2リッター直4直噴ディーゼルターボエンジン搭載の「D4クラシック」、245馬力/350N・mを発する2リッター直4直噴ガソリンターボエンジン搭載の「T5クラシック」には、「タック」に対しチルトアップ機構付き電動ガラスサンルーフ、18インチアルミホイール、アーバンウッドパネルなどが加えられ、より魅力的な装備を充実させたモデルとなっている。

また、従来より設定しているスポーティグレード「S60 D4 R-デザイン」、「V60 D4 R-デザイン」および、306馬力/400N・mを発する2リッター直4直噴ガソリンターボ&スーパーチャージャーエンジン搭載の「S60 T6 AWD R-デザイン」、「V60 T6 AWD R-デザイン」にも、チルトアップ機構付電動ガラスサンルーフとLEDデイタイムランニングライトが標準装備された。

なお、V60をベースに最低地上高を55mmアップした「V60クロスカントリー」は、チルトアップ機構付電動ガラス・サンルーフに18インチアルミホイールを装備した「D4クラシック」と、19インチアルミホイールを装備した「T5 AWDクラシック」の2グレード展開となっている。 価格はS60が454~614万円、V60が474~634万円、V60クロスカントリーが514~549万円。

これら全車に、「歩行者・サイクリスト検知機能付追突回避・軽減フルオートブレーキシステム」や、先行車との車間距離を維持し発進から停止まで制御する「アダプティブ・クルーズコントロール」、後方の車両を検知しドライバーに警告する「BLIS」など、10アイテム以上の予防安全技術を標準装備しており、ボルボらしい安全性能の高さに抜かりはない。

同じ60シリーズの一員であるミドルラージSUV「XC60」は、本国ではすでに新型へとスイッチし、日本導入も秒読みの段階へ突入している。しかも、まずもっとも売れ筋かつボディ・シャシーセッティングの難易度が高いSUVモデルから先に市場投入し、その後にセダン・ワゴンを追加する近年のボルボの販売戦略、そしてモデル末期にはお買い得かつ装備が充実した「クラシック」グレードを設定するというボルボの伝統を考慮すると、今回が現行S60/V60最後の改良となる可能性が極めて高い。

「ありがとう」を意味する「タック」という新グレードを設定したのも、じつに思わせぶりなメッセージだ。 90シリーズより始まった最新世代の彫刻的かつ直線的なデザインよりも、現行世代のグラマラスなプロポーションが好みというボルボファンが、60シリーズを手に入れるのは今しかない!


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
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