ショッピングモールへの出店も! 多様化する自動車ディーラー

アフターマーケット関連商品の販売にはかなり熱心

新車や中古車販売、点検・整備など、クルマに関するプロフェッショナルが集まるディーラーはクルマ関連の業務にほぼ特化している。専門店としての信頼感の高さがあるのだが、クルマ関連業務以外のことはほとんど行っていないので、その多様性のなさから、消費者はいつからかディーラーと距離を置くようになった。ディーラー

この傾向は自動車先進国のアメリカでも同じで、点検などで持ち込むと長い間待たされたあげく、アメリカでは修理などの場合直っていないこともあるようで、「歯医者とディーラーはできるだけ行きたくない」とも言われている。

ただディーラーも黙って現実を受け入れているわけではない。例えばトヨタ系ディーラーは携帯電話の「au」の代理店となっており、auショップと同じように、携帯電話の新規契約や機種変更などなど、トヨタ車ユーザーでなくとも利用することができる。

洗車や室内清掃のサービスをガソリンスタンドのように単体で依頼を受け付けているディーラーが多い。もちろん既納客だけでなく、他メーカー車でも受け付けている。あえて他メーカー車も受け入れることで、新車購入へのきっかけ作りとなると判断しているようである。

さらに各地域のディーラー個々で、自動車関連以外のものに関しても代理店契約をしていれば、その販売やサービスを受けることも可能である。昨今の傾向では、新車販売で得られる利益はたかがしれており、定期点検や修理などのアフターサービス関連の利益を重視しており、タイヤやバッテリーなどの消耗品の販売や、ボディコーティング、カーアクセサリーなどのアフターマーケット関連商品の販売にはかなり熱心になっている。

異業種商品の販売に関しては、残念ながら人的な部分や経営状況も含め、そのようなことを進んで行うほどの余裕は以前ほどなくなっているのが、ディーラーの現状となっている。

多様性といえば注目すべきなのは、ショッピングモールに入っているディーラー。独立店舗のディーラーは年末年始やお盆、ゴールデンウイークなどはしっかり休むが、ショッピングモールは年中無休なので、そこへ出店しているディーラーは特例として年中無休となっている。

あるショッピングモールでは、トヨタ系4チャンネルのディーラーがすべて1箇所に店を並べている。残念ながら販売会社が異なることもあり、ひとりのセールスマンですべての車種を商談することはできないものの、横並びで各ディーラーにおいて販売されている兄弟車などを見比べて商談することも可能となっており、値引き拡大も含め効率的な商談を行うことができる。

家族でショッピングモールにやってきて、ママと子どもが食料品や日用品の買い物をしている間に、パパが新車の商談を進め、買い物を終えたママと子どもが商談に合流し、納得いけばその場で契約というケースも多いようで、その場で成約が決まることも多い。元旦にも数多くの受注があるとのことで、新人セールスマンでもベテラン並みの台数を売るとのことである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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