【試乗】小型チェロキーじゃない! 胸を張って乗れるジープ・コンパスは独自の魅力がギッシリ (2/2ページ)

ハンドリングにこだわるなら4WDのLimitedがいい

 コンパスを選ぶ際、乗り味や走行性能の質、とくにハンドリングにこだわるなら、価格は高まるがLimitedがオススメ。なぜならダイヤルを回して2駆モードから4駆モードにした時のハンドルからの手応えが激変したから。

 具体的には、ハンドルの切り出しから的確に手応えがドシッと返ってくる。同時にクルマの動きもシャキッとしてコントロール性があがり、連続するカーブをスポーティに走ったときの安定感と気持ち良さが大きく違う。やはり人間で言えば足を踏ん張るとフットワークが良くなるように、リヤタイヤに負荷をかけて路面に抑えつけておくと、それだけハンドリングが良くなるのだろう。

 また先代に対してトレッドがフロントで30mm、リヤで20mm拡大して踏ん張り効果も高まり、さらには姿勢変化も抑えられているので、それを活かし切って気持ちよく走りたいなら4輪駆動モデルが最適と言うことだ。


だが、これだけで誰にでもLimitedがオススメとはならない。じつは試乗前には9速ATであることもLimitedの大きな価値になると思っていた。もちろんスムースな変速など利点はあった。

 しかし思いのほかLongitudeの6速FFもストレスはないし、逆に使いやすいと感じたのだ。と言うのも、Limitedの4輪駆動もリヤを切り離せして抵抗少なく走れる仕様だが、どうしてもシステム重量的に2駆モデルより100kg以上重くなる。

 そうなると同じエンジンなので2駆のほうが軽快に加速するのは当然だし、加えて6速のほうが9速よりもシフト変速回数も少なく、頻繁に回転数変化が無いので落ち着き感があるように感じたのだ。


このように悩みそうなほどグレードにより異なる個性的な魅力を備えていた新型シープ コンパス。
最後にコンパクトSUV人気が高まっている昨今、国産勢のように自分と同じクルマと頻繁に会うことが無いプレミアム性も魅力にあることを付け加えておこう。


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