3列シート+スライドドアでもダメ! 人気ジャンルなのに売れないミニバン5選とその理由 (3/3ページ)

ミニバンブームの火付け役も今や影を潜める……

4)日産エルグランド

 初代エルグランドは成功したが、2代目はプラットフォームを初代と共通化して後輪駆動を踏襲し、前輪駆動化されたライバル車のアルファードに販売面で負けてしまった。そこで3代目の現行型は前輪駆動に切り替えて、再び成功をおさめるハズだった。

売れないミニバン

 ところが失敗に終わっている。前輪駆動にしながら床が高く、全高は1815mmと中途半端に低いから(ヴェルファイア&アルファードを65mmほど下まわる)、外観は存在感が乏しく室内高も不足気味だ。

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 しかも3列目のシートはLサイズミニバンとしては床と座面の間隔が不足して、座ると膝が持ち上がる。シート自体も小さく座り心地が悪い。前方に畳む方式を採用したから、畳んだときの荷室は床が高くなり、自転車のような背の高い荷物を積みにくい。ミニバンの特徴とされる3列目の居住性と荷室の使い勝手に不満が生じた。

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 また2列目がセパレートシートの場合、オットマンが装着されて寝そべるような姿勢も取れる。ロングスライドも可能だが、シートベルトは背もたれではなくピラーから引き出すタイプだ。従ってスライド位置や着座姿勢によっては、シートベルトを正しく着用できない。それでも多いときには1カ月に1000台前後を登録している。アルファードの25%くらいだが、商品力の低さを考えれば好調ともいえるだろう。

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※かなり厳しい論調になっていますが、開発者に取材して裏も取ってあります。シートベルトの件は、確かに危ないとのこと。他メーカーの開発者からは「論外」との声も聞かれます。

5)ホンダ・オデッセイ

 現行オデッセイはフラットフロア構造のボディながらも低床化を徹底させ、乗降性が優れている。全高は1700mm以下だから低重心化も達成され、なおかつ低床設計のために背が低くても室内高はさほど不足していない。

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 じつに合理的な設計で、低床であるために3列目シートも床と座面の間隔に余裕を持たせた。従って車内の広さはヴェルファイア&アルファードに負けるが、座り心地を中心とした居住性では勝っている。多人数乗車が最も快適な国産ミニバンとなった。乗り心地は少し硬いが、低重心と相まって走行安定性は良好だ。

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 1カ月の登録台数は1500台前後。アルファードの半数弱だが、もっと売れて良いクルマだ。ホンダのメーカー別国内販売ランキングはトヨタに次ぐ2位で、約半数を軽自動車が占める。フィットやフリードを含めてコンパクトな5ナンバー車も充実させたから、オデッセイに対する販売力が低下した。商品力が高くても、メーカーと販売会社の売る気がないと、販売は低迷してしまう。その代表がオデッセイだ。

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