【試乗】スポーツカー顔負けの強烈加速のV6ターボ! レクサスLS500は自ら運転すべきクルマ (1/3ページ)

後席主体のショーファーカーからドライバーズカー寄りに変更

バブル絶頂期の1989年にデビューした初代レクサスLSは、その驚異的な静粛性で世界を震撼(しんかん)させた国産車最高峰、レクサスのフラッグシップとして君臨したエグゼクティブサルーンだった。そして4代目の登場から11年目の2017年10月、「初代LSの衝撃を超えるクルマを」というレクサスのマスタードライバーでもある豊田章男社長号令のもとで開発され、「大胆すぎる」フルモデルチェンジを果たしたのがこの5代目LSだ。レクサスLS500

ここで紹介するのは、HVのLS500hとともにデビューした、レクサス初の3.5リッターV6ツインターボエンジン+10速AT、そして全車にエアーサスペンションを採用するLS500である。

レクサスLS500

まずは攻めに攻めているデザインに圧倒される。国会議事堂周辺の永田町にはLSが溢(あふ)れているが、お偉いさんがこの顔つき、車高の低さをどう感じるかは興味深いところ。 レクサスLCから採用されたGA-Lプラットフォームによる低く構えたシルエットはほとんどクーペ。レクサスLS500

ホイールベースは先代の標準車とロングホイールベースの中間で、匠の技が光るインテリアの後席居住空間(主にニースペース)もまた先代の標準車とロングホイールベースの中間的スペースとなっている。 ちなみに身長172cmのテスターのドライビングポジションに合わせた背後で、頭上に12cmはともかく、膝まわり空間には25cmものスペースが確保されている。これは世界中のFRハイエンド低全高サルーンの中でトップクラスのゆとりと言っていい。レクサスLS500

最大のハイライトはクルマ作りの方向性。先代の国内需要は法人70%。つまりほとんどがショーファーカーとして使われていたLS。しかし新型はレクサスLCに寄ったドライバーズカーを標榜。仮想ターゲットユーザー的にもLSの主要市場でもある北米の場合、先代までの東海岸のセレブから、西海岸のベンチャー企業の若き社長へと変更。ズバリ、LSの若返り、攻めの姿勢を目論(もくろ)んでいるという。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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