カタログ値以上の電費でびわ湖毎日マラソンの約40kmを走破! 審判長も認めたトヨタMIRAIの実力

静かな車内のおかげで競技についての会話もラク

 東京マラソンでの設楽悠太選手の活躍の余韻も冷めないまま、第73回びわ湖毎日マラソン大会が3月4日(日)に開催された。この季節にしては最高気温17度とフルマラソンを走るにはやや暖かすぎる気温の中で、334人の選手が12時30分のスタートの号砲とともに皇子山運動公園を一斉にスタートした。

びわ湖毎日マラソン

 レースは、序盤から中盤まで非常に大きな先頭集団を作りながらの展開。中盤を過ぎるあたりから日本人選手が徐々に先頭集団から脱落を始め、東京マラソンで日本人最高位の2時間6分台の好タイムでゴールした設楽悠太選手の実兄である設楽啓太選手も残念ながらその中にいた。

 レースが動き始めたのは30km地点を過ぎたあたりから。終盤で一時先頭を走ったのは、トヨタ自動車九州の今井正人選手だったが、最終的には健闘及ばず9位だった。
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 優勝は、マチャリア・ディラング選手(愛知製鋼)、日本人最高位は初マラソンながら7位と健闘した富士通の中村匠吾選手(2時間10分51秒)だった。
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 2018年のびわ湖毎日マラソン大会の審判長が乗る審判長車は、トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI(ミライ)」。この審判長車を運転するのは、今年で8年目となるベテランの饗場(あいば)伸一競技役員。そして助手席には東 芳生審判長が乗り込み、先頭集団を追いかけながら目を光らせる。
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 じつはMIRAIのびわ湖毎日マラソンでの審判長車は、3年振り2回目。金曜日にMIRAIのハンドルを握り試走したという饗場競技役員のインプレッションは「やはり昨年のプリウスPHVより車格が上のせいでしょうか、乗っていて安心感と安定感がありますね。モーター音もしないし、静かですね」
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「運転モードも3種類試してみました。ECOモードでは選手たちを追いかけるのにはやや加速の反応が鈍く、思い通りに運転できませんでした。それはそうですよね、ECOですから(笑)。スポーツモードだとアクセルに対して敏感なので、車速が20km/hほどのマラソンでは滑らかに運転するのに神経を使ってしまいます。先導するのに最適だったのは、ノーマルモードですね。非常に運転がしやすくて滑らかに加速して運転しやすかったので、本番はノーマルモードで走ります」とのことだった。
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 マラソンレース終了後にふたたび饗場競技役員にMIRAIの話しを伺うと「今回、私と東審判長以外に後席にも2人の競技役員を乗せて走ったのですが、4人乗りでも何の不自由もなく走ってくれました。乗り心地も重厚感があり、高級車に乗っている感じで安心して伴走することができました。燃費というか、電費はどうだったんですか? ここに表示されている169・5km/kgはいい数値なんですか?」
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 ノーマルモードでしかも4人乗りで、MIRAIのカタログ値(トヨタ自動車のホームページに掲載されている一充填走行距離の参考値は約650km)を上まわる電費数値を記録する饗場競技役員のベテランらしい運転技術はサスガといえる。
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 そして東審判長にも話しをお聞きした。

「(マラソン)レースは今年も終盤に日本人選手がトップ争いから脱落してしまい、ちょっと残念でしたね。最後に中村選手がMGC(マラソングランドチャンピオンシップ=東京オリンピックに向けた代表権を争う第一関門)を獲得したのは良かったですね」
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「MIRAIの第一印象は、やはり音の静かさですね。スタートしたときはエアコンを入れて窓を閉めて走っていたのですが、エンジン音がしないので、途中からは色々な周囲の音を聞くために窓を開けて走りました。それでもクルマの中で普通の声で会話ができて、車速などの相談をしながら走れてしまうんですよ。私は腰痛持ちなのですが、2時間以上乗っていてもまったく腰に負担がありませんでした。饗場競技役員も金曜日に2時間ほどMIRAIで試走しただけで、すぐに走り方を覚えてスムースに走れるのですから、運転もきっとしやすいのだと思います。本当にス〜っと滑らかに走りますね」と語ってくれた。

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 びわ湖という日本一の大きさを誇るびわ湖の環境保護はもちろん、フルマラソンを走る選手にも配慮されたMIRAIというマラソン先導車のインパクトと存在は、今回も大きかった。


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