圧倒的一人勝ちのホンダN-BOXにはない魅力をもつ軽自動車6選

高い走破性や可愛らしさなど限られた規格でも魅力を存分に発揮

 軽自動車という枠内だけでなく、国産の新車全体の中でもダントツの人気を誇るのがホンダN-BOX。その理由は多彩で、ミニステップワゴンを思わせる堂々としたたたずまい、スペース系軽自動車の中でもホンダ独創のセンタータンクレイアウトがもたらす圧巻のゆとり、フロアの低さ、そして現行モデルは軽自動車らしからぬ上質な走行フィール、NAモデルでもファーストカーとして使えるほどの動力性能、そして軽自動車初のACCを含む先進安全支援機能「ホンダセンシング」の採用などが絶対王者の理由として挙げられる。軽自動車の中でピカイチのドッグフレンドリー度を備え、愛犬家に超お薦めできるのもN-BOXだ。

 実際、N-BOXのNAモデルで東京〜軽井沢を往復した経験があるけれど、高速走行をACC(約30〜110km/hで作動)で無理なくこなし、上信越道・碓井軽井沢ICからプリンス通りに至るバイパスの延々と続く登り坂でさえスムースに登ってくれたのだから言うことなし。エンジンを回せばそれはノイジーになるものの、その音が耳障りじゃないところもロングドライブを快適にこなせる秘訣(ひけつ)だろう。ターボともなれば、下手なコンパクトカーより活発に、痛快に走ってくれるほどだ。

 しかし、じつは百花繚乱(りょうらん)の軽自動車にはN-BOXに負けない魅力、個性を持つモデルが多数揃っているのも事実。今なら白いナンバープレートで乗れるところも、黄色いナンバープレートがデザインを台無しにしていると思っていた人には朗報だ。

1)スズキ・ジムニー

 その1台がデビューしたばかりのスズキ・ジムニー。伝統のラダーフレーム、副変速機付きミッション、パートタイム4WDがもたらす走破性はまさにクロカン、本格SUV。オフロードの小さな王様なのである。クラシカルとも言えるデザインは外しの美学。都会でも実にオシャレに乗れるのだ。先代もそうだったが、とくにリセールバリューが優れるのも大きな特徴だ(新型は予想です)。

2)スズキ・ハスラー

 悪路や雪道を走る機会は多いけれど、ジムニーではちょっとハードすぎる……という人には、同じくスズキのハスラーがいい。デザイン性にほれられるスタイリング、カラフルなボディーカラー、5:5分割でスライドする後席のゆとり、そして見た目以上の最低地上高180mm、アプローチアングル28度、デパーチャーアングル46度という、ジムニーほどではないにしても頼りになる走破力など、「魅力の宝石箱や〜」なのである。

3)ダイハツ・ムーブキャンバス

 オシャレ度でお薦めしたいのがダイハツ・ムーブキャンバス。VWバスをモチーフにしたであろう2トーンカラー(これに限定)のスタイル、ムーヴとタントの中間的車高がもたらす、意外なほどの安定感の高さ、NAエンジンのみながらしっかり走る総合性能、後席の快適性、シート下の置き楽ボックスを含む、アイディア満載の収納の豊富さなど、魅力たっぷり。家の玄関の横にあるだけで、なんだかいい感じになる軽自動車なんてそうはない。ちなみにモノトーンボディだとなぜか一気にフツーの軽自動車然とするので要注意!?

4・5)ホンダS600/スズキ・アルトワークス

 毎日、クルマでスポーツしたいなら、本気のオープンスポーツ・ホンダS660やスポーツ性と実用性を併せ持つスズキ・アルトワークスなどもあり、軽自動車はさまざまなジャンルから選び放題。100万円前半からのプライシングで先進安全支援機能も備わるなど、つくづく日本人は幸せだと思う。

6)ホンダN VAN

 そうそう、軽自動車をお仕事でスタイリッシュに使いたいなら、ホンダNシリーズの一員に加わった、ホビーユーザーにも向くホンダN VANの+STYLEという選択もアリですね。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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