エコカーカップは本当にど素人でも楽しめるレースか? 参戦して検証してみた (3/6ページ)

サーキット素人でも本当に楽しめるかWEB CARTOPが挑戦!

 そもそもWEB CARTOPは走り好き集団(といっても4人)が作っているWEBメディアだ。それは所有するクルマをみればわかるだろう。中堅編集者の原田が日産R33GT-R! 若手女性編集者の乾はスバルWRX STI! 若手男性編集者の米澤は……アバルトとルノーを愛している! 編集長の石田は……もらった先代トヨタ・エスティマ16万km走行を騙し騙し乗っている……。と、約2名よくわからないが、とにかく走り好きなのだ。

エコカーカップ

 そんな4名はトヨタ・アクアを用意して富士スピードウェイに乗り込んだ。テーマは本当にサーキット初心者でも楽しめるのか? というもの。もちろん石田は胸のなかで密かに上位進出を狙っていることは言うまでもない。

 じつは米澤と乾の若手コンビは富士スピードウェイの本コースを走るのは人生初! それどころか、二人とも「ショートサーキットを少し……」ぐらいのキャリアで、業界経験も浅く、ハッキリいって単なる素人である。

 前日の練習走行で、ユルユルとコースをまわり、とりあえずどっちに曲がっているかを憶えた二人。レース当日、根拠もなく妙な落ち着きを見せる米澤と、緊張のあまりニヤニヤしっぱなしの乾。富士のサーキットライセンスをもつ原田と、なにげに国際C級ライセンスをもつ石田にも不安が走る。

エコカーカップ

 予選は石田がアタック! ここだけは全開走行が許されるが、2分39秒と速いのか遅いのかよくわからないタイムを叩き出した。「まぁ予選は関係ないからね」とは言い訳か本心かわからない石田のコメント。

 そして決勝! 70台以上がひしめくグリッドは壮観だ。47番グリッドに並んだアクアのステアリングを握るのは自称エースの石田。助手席にはスタート1分前でも相変わらずニヤニヤが止まらない乾が座る。石田の横でとりあえず学んでもらう作戦は失敗なのか?

 いざスタート! ……と、細かくは端折るが、じつはこの日計測機のトラブルで、数周まわったところで一度赤旗。もう一度スタートのやり直しとなっている。

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 改めてスタートを迎えるが、やはり乾はニヤけたままだ。再度スタート! 猛然と加速するクルマ、いきなりふんわりアクセルのもの、入り混じりながら1コーナーになだれ込む。富士の広いコースゆえ、3ワイド(3台横並びのこと)で1コーナーをクリアする光景は凄まじい。

 コーナーで「ギャギャッ」とスキール音を鳴らすものもいれば、淡々と涼しい顔でドライブする人もいる。しかし自分のペースで走って燃費とタイムを揃えるためには、コーナーでのオーバーテイクも多々起こる。アウトから被せるもの、インを差すもの。素人だろうがなんだろうが、気分はF1やGTのそれと変わらない!

 そして何よりいいのが、参加者全員のマナーだ。コーナーで並べば、しっかりとお互いに確認しつつ、距離をとって接触がないように曲がっていく。そうはいっても並んだままのコーナリングでお互い意地を張り合うなど、なかなかのスリリングさが味わえる。


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