マツダが力を入れる乗用ディーゼルを待ち受ける厳しい現実 (2/2ページ)

マツダは尿素SCRを使わずコストを押さえているが……

 今日、ディーゼルエンジンは排ガス浄化性能を実走行でも正しく実現するため、尿素SCR(選択触媒還元)を装備しなければならない状況となっている。これがディーゼルエンジンの原価を押し上げ、また尿素水を定期的に補充しなければならないという利用者の手間も増やしている。一方、マツダはいまのところ尿素SCRを使わずに済んでいる。

ディーゼル

 欧州では、実走行での排ガス規制の測定もはじまっており、これはモード測定より手間がかかるので、その面でも日本の自動車メーカーのディーゼル離れが起こっていると考えられる。しかし欧州メーカーは地元の市場であり、過去20年近くディーゼルターボエンジン車の販売に力を注いできたため、簡単にディーゼルから撤退できない事情もある。

ディーゼル

 マツダにおいても、電動化では他の日本のメーカーに比べスバル同様に遅れており、当面、燃費向上にはディーゼルに依存せざるを得ない状況である。マツダは、火力発電に依存する間は、効率の良いエンジンと電気自動車(EV)の、ウェル・トゥ・ホイール(油田からタイヤで駆動するまで)におけるCO2排出量はそれほど差がないとも言っている。だが、火力発電に依存していること自体が異常であり、発電がゼロエミッションに近づくほどエンジンが生き残れる道は狭まっていく。

ディーゼル

 今という観点でディーゼルエンジンに意味はあっても、将来を考えれば電動化しかクルマが生き残れる道はないのである。

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