ファミリーマンよ、夢を諦めるな! 1台で家族サービスがこなせる隠れスポーツモデル5選 (2/2ページ)

なんと300馬力の激速でも奥さまが納得できるモデルがある!

3)スバルWRX S4

 世のなかの奥さまに、アイサイト=先進安全支援機能でも有名なスバルのクルマ、それもスバル最新の新世代プラットフォームを採用するミドルサイズセダン、インプレッサG4を愛車にする……と言って、反対される理由はほぼ見当たらない(実燃費性能ぐらいか→内緒)。

 そのインプレッサG4を買うようなノリで、あまりクルマに詳しくない奥さまなら同じに見えそうな!? ピュアスポーツセダン、WRX S4を狙う手がある。そのエンジンスペックは300馬力/40.8kg-mという強力なもの。

 しかしスポーツリニアトロニック=CVTで乗れる気軽さがある。18インチタイヤを履く、締め上げられた足まわりによる乗り心地はインプレッサG4の快適感とは異なるものの、そこは上質。

 特筆すべきはハイパフォーマンスカーでありながら、驚くほど扱いやすいこと。多少の運転スキルがある奥さまなら、むしろ快感を覚えそうな、安心感に満ちた運転が楽しめるはず。

 問題は2.0GTアイサイトの336.96万円からという、G4の最高額グレードより75.6万円も高い価格だが、そもそもG4の値付けがリーズナブルすぎるのだから、予算に余裕があるなら驚くほどのことはない。特別に仕立てられたWRXなのだから、むしろリーズナブルと考えるべきだろう。

4)スズキ・アルトワークス

 家族に、奥さまに納得してもらえる、軽自動車のカテゴリーで選べる真正スポーツモデルの代表格がアルトワークス。5速MTのほか、出来はともかくとして2ペダルの5速ASGもそろう、ファミリー軽セダンのアルトに凝った専用チューニングを施した派生車だ。

 ルックスそのものも軽自動車とは思えない精悍(せいかん)さだが、その走りはとにかく楽しく、痛快。ターボエンジンのパフォーマンスときたら、リッターカーなど敵ではない速さ。

 山道ではヒラリヒラリとした安定感抜群の身のこなしを演じ、スポーツ度、走りの気持ち良さは軽自動車最上級。

 もっとも、乗り心地はかなりハード。高速巡航中の車内の静かさもなるほど、特別なスポーツモデルらしさがある。それが家族に、奥さまに許されるなら、約150万円という値段はお値打ちにもほどがある。少なくとも実用性……という部分では、ノーマルの超実用車、アルトとそう変わらないのである。

5)ホンダ・オデッセイアブソルート

 番外編としておすすめしたいのが、家族の、奥さまの反対を受けるはずもないミニバンのオデッセイ。しかし、スポーツグレードのアブソルートは、ライバルメーカーのミニバン開発者が「ミニバンの皮をかぶったスポーツカー!!」と声をあげた専用の足回りをおごるスポーツミニバンなのである。

 デビュー当初の乗り心地は、だからハンドリング重視でけっこう固かったものの、熟成された今では乗り心地(快適性)とスポーツ性能のバランスが見事。家族を乗せてゆったり走れば、高級感溢(あふ)れる重厚な乗り味に満足できること必至。先進安全支援機能、ACCの作動もホンダ車としてハイレベル。

 で、1人で山道を走れば、想定外の低重心、フットワーク、エンジンを高回転まで回したときの気持ち良さに驚くはず。一般的にはハイブリッド・アブソルートを薦めるが、ここでの話としては、もっともとがったガソリン車のアブソルートに尽きる。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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