基礎中の基礎「左側車線走行」こそ最大の自衛手段! 高速道路であおられないクルマの運転術とは (1/2ページ)

速かろうが遅かろうが追越車線を走り続けるのは違反

 一般道だろうと高速道路だろうと、片側が複数車線であれば右側(中央寄り)の車線は“基本的”には追越車線であって、通常は走行車線と呼ばれる左側の車線を走るのがルールとなっている。

 基本的と書いたのは例外も数多くあって、一般道ではトラックなどは中央寄りを走るべき道路もあるし、首都高速などは左右に出口があるために走行車線と追越車線の区別をしないとなっているからだ。そうした例外は置いておいて、ここでは片側三車線の高速道路をベースに考えてみよう。

 片側三車線の場合、左側二車線が走行車線で、右端が追越車線となる。つまり、右側車線については常時走行しているクルマは存在しないというのが建前だ。三車線のうち中央の車線を走っていて、前方に遅いクルマがいたときに、追越車線に車線変更して、先行していたクルマを追い越し、その後は中央の車線に戻るというのがルールに則った走らせ方である。追越車線を走り続けるクルマはルール違反だ。実際、道路交通法における「通行帯違反」に該当する。

 運転免許のあれこれを学んだ自動車教習所でも3~5年ごとの免許更新でも、追い越しが終わったら左車線へ戻ることの重要さを言われているだろうが、あらためて基本的なルールであることを確認したい。

 ただ実際には、理想的にはいっていないように思える。そのことに腹を立てて、ついついアオリ運転をしてしまうドライバーもいるようだ。もちろん、法治国家においてはルール違反に対して私刑的に罰を与えることはNGであり、そこは警察の領域である。すなわち、アオリ運転もルール違反であり、腹を立てたからといって行動に出ることは許されない。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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