この記事をまとめると
■高速道路を管理するNEXCOなどでは「交通管理隊」という部署がある
■黄色のボディに白と赤のストライプが入っており緊急走行が認められている
■スピード違反などの検挙はできないが指示に従わないと罰せされる場合がある
高速道路でよく見かける黄色の車両の役割
高速道路を走行中、鮮やかな黄色いボディに赤い赤色灯を載せたパトカーやバイクを見かけたことがある。警察の白黒パトカーとは明らかに異なる雰囲気を放つこれらの車両の正体は「交通管理隊」。警察ではなく、NEXCO(東日本・中日本・西日本)などの高速道路会社に所属する車両である。
彼らの任務は、高速道路の安全と円滑な交通を維持すること。2人1組(バイクは単独)で24時間365日、担当路線を巡回している。主な活動内容は以下のとおりだ。
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・落下物の回収
タイヤの破片や角材など、大事故に繋がりかねない落下物を迅速に排除する。
・事故・故障車への対応
現場にいち早く駆けつけ、後続車に危険を知らせるための車線規制や発炎筒の設置、交通誘導を行う。
・異常の早期発見
道路の破損や逆走車、歩行者の立ち入りなどがないかを監視する。
警察との決定的な違いは、「逮捕(刑法の条件を満たした現行犯を除くが、その場合は刑事訴訟法に基づく処理が必要)や交通違反の取り締まりを行う警察権(司法警察権)をもたない」という点だ。黄色いパトカーは法律上「緊急自動車」に指定されているため、赤色灯をつけてサイレンを鳴らした緊急走行や、路肩への駐停車は認められている。しかし、スピード違反や追い越しなどといった違反をした車両を呼び止め、検挙をしたり違反切符を切ったりする権限はもっていないのだ。
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とはいえ、「警察ではないなら、彼らの指示に従わなくてもいいのか」と考えるのは大きな誤りである。交通管理隊の隊員は、道路法に基づく「道路管理者」の代理としての権限をもっている。ゆえに、道路法第47条などに基づいて道路の構造を守り、交通の危険を防止するために必要な「指示」や「誘導」を行う、正当な権限が認められているのだ。
もし、高速道路上で交通管理隊の指示(車線変更の誘導や、事故現場手前での停止合図など)を無視した場合、以下のようなペナルティを科される場合がある。
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・道路法違反による罰則
悪質な指示無視や通行制限違反に対しては、道路法に基づき「6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金」などの刑事罰が科される可能性がある。隊員は警察と密に連携しているため、指示を無視して走行した場合、車両情報が即座に高速道路交通警察隊(高速隊)へ通報される。結果、警察のパトカーが出動して検挙されることになるのだ。
・過失割合の圧倒的な不利
交通管理隊の誘導や警告を無視して事故を起こした場合、民事裁判において「過失の重大な要素」とみなされ、過失割合が跳ね上がることがある。保険金が十分に支払われないといった、致命的なデメリットを被ることにもなりかねない。これは、一般道路などで交通誘導をする警備員の場合と基本的に同じである。
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高速道路で見かける黄色いパトカーやバイクは取り締まりのための存在ではなく、ドライバーの命を守るために走る「安全の守護神」ともいうべき存在。彼らが赤色灯をまわして前方を走っているときは、その先で事故や落下物などのトラブルが発生しているサインであったり、それらを未然に防ぐ警告であったりするわけだ。追い越そうと焦るのではなく減速し、隊員の指示や誘導があればそれに速やかに従うこと。これが、高速道路を走るすべてのドライバーに求められる鉄則といってよい。