日本の道にはデカすぎる! クルマがモデルチェンジごとに肥大化するワケ (2/2ページ)

安全性とスタイリングの差別化がおもな理由

 しかし、仮に日本市場では肥大化を嫌うユーザーがそれなりの数いたとしても、グローバルには大型化は良しとされている。ロジカルにいえば、どんどん厳しくなる衝突安全基準に適合するためにはボディを大きくしてクラッシャブルゾーン(つぶすことを前提とした領域)を増やすしかなく、それがボディの大型化につながったという見方もできる。

肥大化

 また、クルマに嗜好品としての性格があるかぎり、ライバルと差別化する必要がある。しかし燃費規制、CO2排出規制などによりパフォーマンスでの差別化はインテリジェンスではなくなってきた。そうなると心に訴えかけるようなスタイリングが差別化のポイントとなる。前述のように骨格は衝突安全性から大きくなっている上に、デザイン代も多くとればボディは肥大化せざるを得ない。

 ユーザーは大きくなることで「新型モデルが立派になった」とポジティブに評価しているのかもしれない。自動車メーカーは典型的な営利企業であり、新車を販売することで商売をしている。結果につながっているから大型化のトレンドは止まることはないのだろう。

肥大化

 逆にいうと小型化することで販売が伸びるような状況になれば、肥大化のトレンドにストップがかかるだろう。いずれにしても、このままボディの肥大化が進んでいけば、いつかは道路インフラからクルマがはみ出してしまう。

 そうなる前に、小型になることがスマートで知的な印象を与えるというトレンドが生まれるであろう。パワートレインの価値がパフォーマンスからエコロジーにシフトしたように、ボディのダウンサイジングが始まるはずだ。しかし、そうなるのは数年内とはいえない市場マインドであることも、また事実だ。

  

  

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