若者のクルマ離れに終止符! 初めての愛車にすればカーマニアになること間違いなしのクルマ5選 (1/2ページ)

低予算で購入できる現行モデルのなかからチョイス

 この春休みを利用して、運転免許を取得した人、今まさに教習所に通ってがんばっている人、たくさんいらっしゃると思います。それを見守るご両親は、アラフォー世代が多いですよね。そうです、“最後のクルマ好き”と言われている世代!

 だから内心は、息子さん娘さんが免許取得を機に、クルマにドハマりしてくれないかなぁ〜なんて思っているんじゃないでしょうか? そしたら親子のコミュニケーションも活発になり、また一緒にドライブしたり、わからないコトを聞いて頼りにしてくれたり、色々と楽しい時間が増えるかも? そんな妄想が膨らんだりして、ちょっと期待しちゃいますよね。

 とはいえ、クルマが当たり前にある世の中になり、所有よりシェアするのが賢いなどと言われ、ほかの出費を抑えてまで小遣いからガソリン代や高速代を払うのも大変なこのご時世。ハマりたくてもハマれないだろ〜っ、とツッコミたくなるくらい、難易度が高いのがクルマ好きへの道ですよね。

 ただし、免許を取って最初に乗ったクルマが楽しすぎて、インパクトが強すぎて、どんどんハマっていった、というのは昔も今もクルマ好きへのいちばんの近道。現代はとくに、最初の1台が明暗を分けると言っても過言ではありません。初代ロードスターやハチロク、クラシックミニなんてのは、そんな1台にうってつけなんですが、「そこまで古いと安全装備がねぇ……、メンテナンスも大変そうだし」と心配ですよね。

 そこで今回は、新車で買える車種のなかで、乗ったら最後、クルマ好きになること間違いナシのオススメモデルたちをご紹介したいと思います。しかも、ちょっと予算も控えめにチョイスしてみました。

1)ダイハツ・ミラトコット

 まず最初は軽自動車のなかから、「大人まる子」のCMが印象的なダイハツ・ミラトコットです。え、フツーの軽じゃん? と思ったアナタ。そうです、フツーです。でもクルマ好きへの第一歩として、そのフツーさがとても貴重なんです。

 というのも、私のまわりには、免許を取ってすぐの頃に街なかを運転していて、ヒヤッとした、もうちょっとでぶつかるところだった、などと怖い思いをしたがために、それからクルマに乗るのが苦手になってしまった人がたくさんいます。だから、免許取り立てでまだ不慣れな時期には、そういう思いをしないように、いつも安心して運転できるように気遣って作られているクルマで、「ちゃんと運転できた、楽しくドライブできた」という成功体験を積み上げていくことが大切だと思うのです。

 その点でミラトコットは、シンプルな水平基調のボディで広い視界を確保し、加速フィールからステアリングの操作感、カーブなどでの剛性感まで、女性の評価担当者も加わってごく自然なフィーリングを実現。それによって、どんな人でもリラックスして運転できるクルマに仕上がっています。クルマを好きになる以前に、まず「クルマを嫌いにならない」かどうか心配……。そんな人にぴったりなのがミラトコットですね。

2)スズキ・ジムニー

 お次は、行きたいところへどこでも行ける、タフで自由な相棒になってくれるスズキ・ジムニー。自分が免許を取った時のことを思い返すと、何より嬉しかったのが「時間を気にせず、好きな時に好きな場所へ走って行ける自由」を手にしたんだ、ということでした。そして、そんな自由を共にしてくれる相棒として、クルマがどんどん好きになっていったのです。

 その行き先が、ちょっと不安になるような初めての場所だったり、ずっと夢見ていた憧れの場所だったり、冒険であればあるほど、クルマがどれほど頼もしく、愛おしいものかを思い知っていくわけです。

 2018年に20年ぶりのフルモデルチェンジをして、軽とは思えない存在感のあるデザインと、妥協なき悪路走破性を維持しつつ、使い勝手や安全装備を充実させてきた新型ジムニーは、アクティブな運転ビギナーの相棒として最高の1台ではないでしょうか。

3)ホンダS660

 続いて、ちょっとロマンチストさんに乗って欲しいのが、ホンダS660。そう、軽なのに超本格的なミドシップ・オープンスポーツカーであるS660ですが、決して「走り好き」や「スピード狂」さんではなく、感受性豊かな人にもオススメなクルマです。

 というのもS660は、ドライバーの手足の延長のようにクルマとの一体感が得られることを重視して作られているから。ロマンチストさんならきっと、エンジンの鼓動や音、振動といった一つ一つから、いろんな想いを感じて楽しめるはずなんです。それはスピードを出さなくても、山道なんかにいかなくても、家の近所を走っただけでも味わえる感動。しかも、S660はオープンにしても不快な風の巻き込みが少ないよう考えられているので、ただただ気持ちのいいオープンエアドライブが楽しめるという、贅沢。

 荷物がほとんど積めないのが難点ではありますが、まぁなんとかなるでしょう、いや、なんとかしちゃうのが若者なんで心配ないでしょう(笑)。そういう不便さがまた、忘れられない思い出を作ったりするものですからね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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