気がつけば高齢者御用達に! トヨタ・プリウスが年配者に人気なワケ (2/2ページ)

「電気で動くこと」が高齢者の心に刺さる

 またコンセプト的に安心できるというのもあって、従来からのトヨタ・カローラ的な位置づけをトヨタ・プリウスが継承しているといっていい。「トヨタらしい質実な感じ」「ちょうどいいサイズ」「経済的な走り」など、確かにトヨタ・カローラと同じような意見が聞かれた。これはトヨタ・カローラの販売にも影響している可能性はある。ちなみにトヨタ・カローラユーザーの平均年齢は60歳オーバーで、トヨタ・クラウンに至っては70歳あたりというから、トヨタ・プリウスが準トヨタ・カローラ的なポジションだと捉えられてもおかしくはない。

 次に多かったのが、ハイブリッドだから。もっと砕けて言ってしまえば、「電気で動くから」。現在の70歳から80歳あたりの方々の若かりし頃は、高度経済成長を背景にしたモータリゼーション真っ盛り。ハコスカ(3代目日産スカイライン)、S30型の日産フェアレディZなどなど、今名車と呼ばれるクルマたちが続々と登場してきた時代だ。マイカーブームもあったりと、いわゆる自動車感度はビンビンに高い世代なだけに、エンジンとモーターを複雑に使い分けて走るトヨタ・プリウスというのは強烈に刺さる存在と言っていい。もちろん環境にいいからというのも多かったが、それ以上に単純に電気で走るというほうが強いようだ。

 最後にトヨタ・プリウスと事故の因果関係について、正確な調査もなくあれこれ言うのは控えたいが、ひとつだけ気になるのは、すでに紹介したようにトヨタ・カローラやトヨタ・クラウンもユーザーの年齢としてはトヨタ・プリウスとほぼ同じ。それなのに報道を見る限りトヨタ・プリウスが多いように思えるのは、単純に販売台数の違いなのか? なにか別に理由がある気がしなくもない。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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