C-HR・ヴェゼル・CX-5はどれが買い? 人気SUV3台の全方位通信簿 (2/3ページ)

■ホンダ・ヴェゼル

 ホンダ・ヴェゼルはクーペのようなボディー上半身をまとった、デザイン命のコンパクトクロスオーバーSUVの先駆け。デビューは201312月、基本プラットフォームはホンダ・フィットである。それにしても、デビューからもう5年以上たつものの、そのスタイリッシュさの魅力は今でも色あせてはいない。

 パワーユニットは1.5リッターガソリンと1.5リッターエンジン+モーターのハイブリッド、そして新たに1.5リッターターボのツーリンググレードをそろえる。201812月のMCでは内外装をリフレッシュするとともに、先進安全支援機能のホンダセンシングを全グレードに標準化。

 デザイン重視のコンセプトはインテリアにも貫かれ、収納力は二の次の印象だ。ティッシュボックスの置き場にはけっこう困る……。

 動力性能はガソリン、ハイブリッドともに必要十分な性能。ツーリングはターボによってゆとりある加速力を見せつける。乗り心地はデビューした2013年当時のホンダ車らしい固く、重厚なタッチが基本だ。

 ホンダ・ヴェゼルならではの特徴は、後席足もとの広々感。クラスで唯一、センタータンクレイアウトによるフラットに近いフロアと、クラス最大級のゆとりあるニースペースが実現され、後席3人掛けで中央に座っても、トンネル付きの他車よりずっと快適だ。

 クロスオーバーSUVとして、ホンダ・ヴェゼルの強みのひとつがラゲッジフロアの低さ。ステーションワゴンと大きく変わらない地上約650mmと低く、開口部に段差がなく、重い荷物の出し入れや、愛犬の乗降もラクラク。ちなみにトヨタC-HRは同780mm、段差50mmCX-5は同770mm、段差145mmだ。ヴェゼルのラゲッジフロアがいかに低く、使いやすいかが分かるだろう。しかも、ヴェゼルは後席をダイブダウン機構で沈み込ませるように、フラットに格納すると、フロア地上高はわずか約600mm。リヤドアから重い荷物を積み込む、愛犬を乗せるといったシーンでも威力を発揮する。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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