ミニマム女子必見! 運転中の「見えない……」を感じにくい見切りのいい国産モデル4選 (2/2ページ)

大柄なミニバンやSUVオーナーになる夢も諦める必要なし

3)ホンダ・フリード

 そしてお次は、子育てに奮闘するミニマム女子にとって、欲しいけど運転しにくそうで躊躇してしまう、ミニバンから1台チョイス。両側スライドドアを備えたボックス型のクルマって、一見すると見切りが良さそうなのに、けっこう死角が大きくてビビったりするんですよね。でもそんななかで、とても扱いやすいと太鼓判を押したいのがホンダ・フリードです。

 じつはフリードは、初代がこうしたミニマム女子から「運転しやすい」と大好評で、フルモデルチェンジして現行型になった時に、ボディを大きくしないでと懸念されていたにもかかわらず、全長が50mm大きくなったんですね。ただ、その50mmにはちゃんと「運転しやすさを犠牲にすることはない」という確信があってのこと。

 というのは、実際に初代ユーザーの自宅へ出向いて、ボディがどれくらいまでの拡大なら運転しやすさが損なわれないか、という検証を重ねたんだそう。その結果、80mmアップが境界線だったというのです。そこで50mmアップにとどめ、メーターの薄型化やサイドクォーターウインドウの拡大、Aピラーを細くするなどの工夫で、さらに前方視界を改善。サイドミラーによる死角エリアの低減や、視線移動量の少ないミラーレイアウトなども施して、最終的には初代よりも前後左右の車両感覚がつかみやすいクルマになっていたのです。

 どうしてもミニバンが欲しいミニマム女子には、ぜひフリードをチェックしてみて欲しいと思います。

4)三菱アウトランダー

 さて最後にトレンドのSUVからもう1台、決して小さくないサイズで3列シートの7人乗りも選べる三菱アウトランダーを推薦。エッ、あんな大きいのムリムリ、と食わず嫌いをしないで〜。職業柄、たくさんのSUVと比較試乗をしてきましたが、乗り比べるとダントツで視界が広くて見切りがよく、リラックスして運転できるのがアウトランダーなのです。

 もちろん、シートの高さ調整機能が全車標準装備といったこともありますが、大きな理由はやはり、見切りの良し悪しに響いてくるボンネット、ベルトライン、リヤガラスといった重要ポイントが、しっかり直線基調だということ。三菱はずっと、道無き道を命がけで走り抜く過酷なレース、パリダカへの参戦を続けてきて、総合優勝まで勝ち取っているメーカーです。そこで培った経験から、いざという時に「視界や見切り」が良いか悪いかが生死を分けることさえあると、よく理解しているわけです。

 しかも、小回り性能に響く最小回転半径だって、同クラスのSUVで比べると抜群に小さい5.3m。なので見切りの良さと相まって、Uターンやバック駐車などがしやすいところも魅力ですね。見切りの良さ、運転しやすさは、決してボディサイズの大小だけで決まるわけではないと実感できると思います。

 というわけで、軽自動車からミニバン、SUVまで、ミニマム女子さんも安心して運転できるクルマたちをご紹介してきました。最近は、クルマを真上から俯瞰して見たように表示してくれたり、スイッチ一つで前後左右の様子を画面で見られるなど、視界を助けてくれるクルマの装備も年々進化して、様々な車種で選べるようになっていますので、そうした装備の助けも借りつつ、ぜひ今よりストレスのないドライブを楽しんでもらえたらと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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