市販車ベースの本格レーシングカー「トヨタ・スープラ GT4」が2020年に発売

モータースポーツを熟知した技術パートナーも開発に参加

 TOYOTA GAZOO Racingは7月4日、カスタマーモータースポーツ車両「GR Supra GT4」を2020年から販売すると発表した。車両の諸元詳細や販売価格、販売地域、時期などは年内に発表する予定だ。

 3月にジュネーブショーで発表した「GR Supra GT4 Concept」に寄せられた世界中のユーザーの期待や、6月に開催されたニュルブルクリンク24時間レースでのGRスープラ参戦を踏まえ、GR Supra GT4の販売を決定した。

 GR Supra GT4は今年から販売を開始したTOYOTA GAZOO Racing初のグローバルモデル「GRスープラ」をベースとしたレース仕様車。ドイツに拠点を置くトヨタモータースポーツ有限会社(Toyota Motorsport GmbH)が開発と製造を担当する。

 ユーザーがメーカーから市販車をベースに仕立てられたレース車両を購入し、レースに参戦するカスタマーモータースポーツが注目を集めている。GR Supra GT4も当然本格レーシングカーであり、市販車に近い外観ではあるが一般公道は走行できない。

 GT4は低コストで気軽に参戦しやすいカテゴリーとして人気が高まっている。日本国内ではスーパー耐久シリーズ、その他海外ではブランパンGTワールドチャレンジシリーズやVLN(ドイツ・ニュルブルクリンク耐久レース)、ミシュランパイロットチャレンジシリーズなど世界中のGT4カテゴリレースに参戦することができる。

 GRスープラはGT4カテゴリのほか、すでにアメリカで開催されているNASCARエクスフィニティ・シリーズに参戦しているほか、2020年からは日本のスーパーGT GT500クラスへの参戦を予定している。TOYOTA GAZOO Racingは「2020年から新たにGR Supra GT4が加わることで、世界中のサーキットでGRスープラが戦う姿をファンに楽しんでもらいたい」としている。

 GR Supra GT4の開発にあたり、ラベノルは潤滑油を、ピレリ社はタイヤを、アクラポビッチ社はモータースポーツ専用エキゾーストシステムを共同開発するべく、技術パートナーとして迎えている。

 ボディサイズは全長4460mm、全幅1855mm、全高1250mmで、ロールケージ付きスチールボディ構造となっている。フロントスポイラーとリヤウイングは天然繊維コンポジット製で、クイックチャージャー付きレース専用の燃料タンクとFIA基準レーシングシートを備えている。


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