見た目以外にメリットがないと思われがちな「タイヤの大径化」のもつ意外な効果とは? (1/2ページ)

乗り心地の悪化などデメリットも多い

 今どきのクルマはタイヤの大径化が進んでいる。タイヤ自体の外径を大きくすること、またホイールを大きくするインチアップのいずれも大径化と呼んでいるが、どちらも大きくするのがトレンドだ。しかし、タイヤ&ホイールを大きくすることのデメリットは少なくない。

 タイヤというのは消耗品だが、大径化することで交換コストが上がってしまう。またタイヤ&ホイールの重量が増えてしまうので、乗り心地の面でもマイナスだ。さらに外径を大きくするということは車体側のホイールハウスもサイズアップしないといけないため、同じボディサイズではキャビンのスペースが減ってしまう。同様にタイヤ切れ角も確保しづらくなるので、小回りも苦手になる。スペース効率だけ考えれば、小径タイヤとしたほうが有利だ。

 それでも大径タイヤが増えているのは、なぜだろうか。「カッコイイから!」という意見も根強い。たしかに、デザイナーのイメージスケッチからもわかるように、クルマのタイヤは大きくてフェンダーラインとの隙間が少ないほどカッコよく見えるというのは真理であろう。しかし、それだけで大径タイヤが増えているわけではない。現代のクルマにおいて重要な要素である燃費の追求においてタイヤの大径化というのは有利な面がある。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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