売れ筋のコンパクトSUVなのにナゼ? 2代目日産ジュークが日本に導入されない事情 (1/2ページ)

個性的なルックスや際立つ走りの良さで注目された初代

 2010年に発売開始となった日産のコンパクトSUV「ジューク」は、まるで放置されているように見える。2019年9月に欧州では2代目ジュークのフルモデルチェンジが発表されたが、それが日本に導入される気配はない(もし導入予定だったら東京モーターショーに展示していただろう)。そのユニークなアピアランスによりデビュー当初はおおいに注目を集めたジュークだが、その2代目モデルが日本に導入されない理由とは何だろうか?

 ジュークには1.6リッターターボとリヤのトルクベクタリングを組み合わせたパワートレインを設定、さらに全身を引き締めたNISMO仕様が用意されるなどスポーツスペシャリティ的なキャラクターもある。日産のラインアップでいうと、代わりの効かないオンリーワンの製品と思える。しかし販売実績の数字を見ると、日産の国内営業がジュークという名前にそれほどバリューがないと判断しているであろうことは容易に想像できる。

 日産のクロスオーバーSUVといえばエクストレイルが思い浮かぶが、エクストレイルは毎月4000台近くの新車を販売しているのに対して、ジュークは300台少々といったレベル。こうした差が生まれるのは、エクストレイルにはハイブリッドや3列シートの設定があるといった違いによるところだろう。エクストレイルにしても2013年デビューのモデルであり、新車効果という意味ではジュークとさほど変わらないだろうからだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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