安全装備なのになぜ? 欧州車には標準のリヤフォグランプが国産車にあまり採用されない理由 (2/2ページ)

安全面で有効な装備だが標準化のコスト増が受け入れられない

 そもそも前述したようにフォグランプはあくまで補助灯であり、絶対になくてはならないものではないが、あれば当然悪天候時の視界確保などに有利となる。すでに多くの車種に先進安全装備が標準化されていることからもわかるように、メーカーとしても安全に寄与するものであれば付けておきたいという本音もあるはずだ。

 また、近年増えているLEDヘッドライトはほとんど熱を持たないため、着雪が溶けにくいというデメリットがある。一方、ハロゲン球を使用するフォグランプであれば、熱によって雪が解けるというメリットもあるのである(なかにはLEDタイプもあるが)。

 一方のリヤフォグランプは、フロントほどまだ一般に認知されていない部分もあり、標準装備化した際のコスト増に理解が得られない可能性があるということなのかもしれない。

 ちなみに天候に関わらずリヤフォグランプを点灯しているユーザーが多いイメージの強い欧州車だが、じつはヨーロッパでは90年代からリヤフォグランプの標準装備が義務付けられており、その影響で日本に導入される車種にもリヤフォグランプが備わっているからだ。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
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長距離ドライブ
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