【突然の降雪でもダメ】雪道をノーマルタイヤで走行するのは危険なだけじゃなく法令違反!

突然の降雪であっても当然ダメ!

 暖冬といわれるシーズンでも、春先になって季節外れの大雪が降るというケースは十分あり得る。そこで気をつけてほしいのは、ノーマルタイヤで雪道を走るのは、法令違反で罰則もあるということ。

 道路交通法の運転者の遵守事項に「道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項」(第七十一条)というのがあり、沖縄県を除く全国1都1道2府42県では、条例でノーマルタイヤでの雪道走行は交通違反と定めている。

 たとえば、

東京都道路交通規則 第8条第6号
「積雪又は凍結により明らかにすべると認められる状態にある道路において、自動車又は原動機付自転車を運転するときは、タイヤチェーンを取り付ける等してすべり止めの措置を講ずること」

大阪府道路交通規則 第13条第7号
「積雪又は凍結のため滑るおそれのある道路において自動車を運転するときは、タイヤチェーンを取り付ける等滑り止めの措置を講ずること」

広島県道路交通法施行細則 第10条第2号
「積雪又は凍結している道路において自動車(二輪のものを除く。)を運転するときは、駆動輪にタイヤチェーンを取り付け、又は全車輪にスタッドレスタイヤ若しくはスノータイヤ(接地面の突出部が50パーセント以上摩耗していないものに限る。)を装着する等路面の状況に応じ効果的な滑り止めの措置を講ずること」

高知県道路交通法施行細則 第11条第5号
「積雪又は凍結をしている道路において自動車(二輪のものを除く。)を運転するときは、タイヤチエン又はスノータイヤを取り付ける等滑り止めの措置を講ずること」

鹿児島県道路交通法施行細則 第12条第4号
「積雪又は凍結して滑るおそれのある道路において、自動車(二輪のものを除く。)を運転するときは、タイヤ・チエン又はスノータイヤを取り付ける等滑り止めの措置を講ずること」

 これらに違反すると、公安委員会遵守事項違反(道路交通法第71条第6号)となり、下記のペナルティの対象となる。

違反点数:なし
反則金:大型自動車等 7000円/普通自動車・自動二輪 6000円/原動機付自転車 5000円

 これらは突然の降雪だとしても、適用になるので要注意。

 なにより雪道をノーマルタイヤで走るのは危険なのでやめてもらいたい。昔は、非降雪地域の平野部で珍しく雪が降ると、「低ミュー路は、ドラテク(ドリフト?)鍛錬に最適!」と勇んでノーマルタイヤで飛びだして行くクルマ好きもいたようだが、ノーマルタイヤで雪道を走って事故を起こしたら、決して言い訳できないし、迷惑はなはだしい。当然、加害者の過失割合も増え、損害賠償額も大きくなる。

 また、坂道などでスタックし立ち往生を起こしても、多くの人に多大な迷惑をかけるので、「近距離だから」と甘く見積もらず、雪の日にノーマルタイヤでクルマに乗るのは、許されないということを覚えておこう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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