貧乏なクルマ好き必見! クルマに長く乗るならケチってもいいとこ・ダメなとこ (1/2ページ)

エンジンオイルなど油脂類の交換はケチるべからず!

 クルマを所有するには、何かとお金がかかる。貧窮生活を送るなかでカーライフを充実させるのは大変なことだ。しかし、たとえ貧乏でも、好きなクルマにはいつまでも調子よく乗り続けたい。そんな人にカーライフの「ケチってもいいところとダメなところ」について説明しよう。貧窮カーライフ歴26年の筆者の経験に基づき、ポイントを挙げてみた。今回紹介するのは、1台のクルマに長く乗ることを前提とした節約ポイントである。

 まず、絶対にケチってはいけないのは、クルマのメンテナンス費用だ。具体的には消耗品の交換。とくに油脂類はケチらずに定期的な交換を励行してほしい。今も昔も、エンジンオイルは”最低でも”5000kmごと、もしくは半年に1回は交換すべきである。

 BMWなど最近の欧州車はエンジンオイルの推奨交換サイクルがかなり長くなっており、オイルの質をクルマがチェックをして劣化を知らせてくれたりするが、そういう例外を除くほとんどすべてのクルマは、やはり”最低でも”5000kmごと、もしくは半年に1回は交換すべきなのだ。

 今の新世代エンジンもエンジンオイルを無交換のまま走り続けると、確実に内部の汚れが増えたり摺動部分の摩耗や損傷を進めることになってしまう。オイル交換をケチった結果、エンジンの不調を招いたり、本来の性能が発揮されない状態に陥って、運転する楽しさを損ねることになっては元も子もない。

 サーキット走行を楽しんだり、過走行気味だったりするなど、クルマを酷使しがちな場合はエンジンオイルに気を遣いたくなるものだが、街乗りしかしなかったり、年間の走行距離が少ない場合はエンジンの負担も小さいだろうと想像しがち。また低スペックの実用車でもオイル交換は先送りにしたくなるところだが、それは大間違いだ。

 特殊な溶剤を使ったエンジン内部洗浄で定評のある埼玉県の整備ショップ、金谷オートサービスの金谷氏によると、「チョイ乗りが多い人のクルマはエンジンオイルが汚れやすい傾向がある」という。

 さらに、ハイブリッド車をはじめとするエコカーのドライバーは、全般的にエンジンオイル管理意識が低い傾向があるとも語る。とくにトヨタのハイブリッド車はエンジンがOFFになる状態が多いので、いかにもエンジンの負担は小さそうに思えるが、これが落とし穴になっているとのこと。

 エンジンの始動と停止を短時間に頻繁に繰り返すと、エンジンオイルも熱くなったり冷めたりを繰り返すことになるので、意外とオイルの劣化を招きやすいという。エコカーで大人しく走っているからといって、エンジンオイルが痛まないわけではないので、エコなカーライフを送っている人はご注意を。

 ちなみに、筆者が26年前に買った愛車の初代インプレッサWRXは、ボディ各部が腐りかけた今もエンジン本体は調子の良さを維持しているが、その秘訣のひとつは、エンジンオイルのマメな交換だといえる。新車で買ってから10年ぐらいの期間は、2000kmもしくは2カ月に1回のペースという、やや過剰なほどマメにエンジンオイルを交換してきたが、それが奏功した。そういうケースはほかにもよく聞かれるので、20年に1度しか新車が買えない人、または20年以上同じクルマに乗り続けたい場合は、エンジンオイルをはじめ、油脂類の交換をケチるべきではない。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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