【天才ドライバーでも避けられない老化!】それでもクルマを運転するなら気を付けるべきことと対策とは (2/2ページ)

近場でもカーナビを使うことが安全に繋がる!

 また視力だけでなく、老化と共に視野も狭まり、見落としが増えたり動いているものが見えにくくなってくるので、それを補うために、安全確認をするときは、頭を左右に振って周囲を見ることを習慣にしたい。

 さらにできれば、できるだけ夜間のドライブを避けることも、事故を防ぐのに有効な対策となる。判断が遅れる、反応が鈍いということに関しては、近場でもカーナビを使うのもひとつの手。カーナビの音声案内を利用することで、「あっ、ここだった」といった判断の遅れをフォローが期待できる。あとはできるだけ慣れた道を走り、交通量が多い時間は避けたほうが、余裕を持って運転できるのでおすすめ。

 車両感覚が鈍くなったという人は、コーナーセンサーやバックモニターなどの運転支援装置を頼るのがベスト。できれば、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)やペダル踏み間違い時加速抑制装置、車線逸脱警報、先進ライト(オートライト)が備わった、「サポカーS」(安全運転サポート車)に乗り換えると安心度が増す。

 あとは基本的なことだが、ドライビングポジションを見直すことも肝心。老化に従い体型も変わるし、背も縮む。にもかかわらず、乗降性を優先して、ハンドルやペダルまでの位置が遠く、シートポジションを高くして、目線が非常に近くなっている高齢者が多いので、よりリラックスできて、操作しやすく、目線が遠くになるようなポジションに手直しするのも、安全運転に必要なこと。

 高齢運転者標識(シルバーマーク、高齢者マーク)をクルマの前後に貼って走るのも、自衛につながる。もうひとつ、できるだけ単独ドライブではなく、家族などの同乗者がいると、見落としや判断の遅れをフォローしてもらえるので、リスクの軽減にもつながるだろう。そして、家族から「あなたの運転は危ない」といわれだしたら、免許の返納も真剣に考える時期かもしれない……。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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