少し背の高いクルマは屋根を大破! 高輪ゲートウェイ駅によりまもなく通れなくなる「おばけトンネル」を体験 (2/2ページ)

まもなくクルマでは通れなくなる!

 今話題のJR山手線の高輪ゲートウェイのすぐ近くにあり、第一京浜から芝浦に抜ける道がそれ。つまりトンネルといっても、山を掘ったりしたものではなく、JRの高架下をくぐるというのが正しい。だから正しくは「高輪橋架道橋」と呼ばれる。

 線路をくぐるというと踏切程度で短いように思うが、鉄道好きの方ならご存知のように、国鉄、そしてJRの車庫があった場所なので、ひと口に線路いっても幅が広すぎ。だから、高輪ゲートウェイを作る余裕があるのだが、高輪橋架道橋の全長は230m! 電気は点いているものの、薄暗いし、ジメジメしていて爽快な感じではないのは確か。電車が通ればガタガタと鳴り響いて昭和の不良映画を見ているみたい。別称「おばけトンネル」とも呼ばれているのも納得な感じだ。

 肝心の高さだが、やっぱり低い。というか低すぎ。制限的には1.5mになっていて、実際はもう少し余裕があるものの、セダンがせいぜい。最近のタクシーはここを基準に作っているという説もあるが、JPNタクシーは当たるだろうし、そもそもしばらく見ていたが通らなかった。タクシー以外だとミニバンは絶対にダメで、トール系の軽自動車も無理だ。「そんな看板なんて大げさに言っているだけだから行けるんじゃない?」と強行突破すれば、ルーフがぶっ飛ぶ大惨事だろう。

 JRの線路をまたげる部分というのはあまりないこともあって、タクシーを中心に交通量はけっこうあるため、「こりゃダメだ」と思ってバックしようとしても、場合によってはどんどんと後ろが詰まって、これまた惨事になる可能性は高い。ちなみに一方通行なので、逃げ道はなくて、どこをとってもタイトすぎる道路だ。まぁ、それだけにぜひ体験してほしいスポットなのだが。

 じつははこの高輪橋架道橋は高輪ゲートウェイ駅を含む再開発のため、2020年の4月12日から自動車の通行ができなくなるので(歩行者は通行可能)、「ちょうちん殺し」を通れるのは今が最後のチャンス。ぜひフワッと奈落に吸い込まれていく感を体験してみてほしい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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