かつては大パワーの代償に悪燃費が当たり前! なぜいまのターボはエコなエンジンになったのか? (1/2ページ)

かつてターボエンジンは燃費が悪いのが常識だった

 ターボエンジンが市販車で実用化されたのは、1973年のことだ。ドイツのBMW2002(その後継が現在の3シリーズ)という小型セダンにガソリンターボエンジンが搭載された。ポルシェ911ターボは、じつはそれより遅れて誕生している。

 日本では、79年に日産セドリック/グロリアにガソリンターボエンジンが採用されたのが最初だ。2002ターボもセドリック/グロリアターボも、ガソリンエンジンの排気量は2リッターで、最高出力は過給をしても200馬力に届いていなかった。

 その後、高性能を目指すエンジンはターボチャージャーの装備とともに、DOHC(ダブル・オーバー・ヘッド・カムシャフト)化により1気筒4バルブとなっていき、大馬力化が車種を超えて推し進められた。自動車レースでは、F1もターボエンジン時代を迎える。

 一方で、ターボエンジンは燃費が悪いというのが、当時の常識でもあった。その印象を変えたのが、ホンダF1エンジンだ。88年には、厳しい燃費規制のなかで年間16戦中15勝をあげている。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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