「おもてなし」が原則ゆえのコロナ禍での苦しい事情! 実質販売活動停止のとあるレクサス店の苦悩 (2/2ページ)

新しい“おもてなし”を模索しているのかもしれない

 商談しないとしているだけでなく、店頭での飲み物の提供や、点検・整備を待つラウンジでの雑誌類の提供など、ありとあらゆるサービスの提供が中止となっている。さらに、訪問したのは梅雨入り前にしては非常に蒸し暑い日だったのに空調すら作動していなかったようで、店内は暑かった(これも感染予防対策?)。

 レクサス以外の新車ディーラーは、感染予防対策を行い、厳しい販売環境のなかでも、必死に激減傾向の顕著な新規の新車購入見込み客への販売促進や既納客への熱心な新車への乗りかえ案内をしている。その姿とは、あまりにも対照的なレクサスの姿はとにかく衝撃的であった。

 入念な感染予防対策を講じることはもちろん大切なことであるし、それ自体を否定するつもりはない。ただ、WITHコロナの時代となり、新型コロナウイルスと共生していかなければならなくなったいまでは、継続性があり、それでいて効果的でもある感染予防対策が必要と考えると、自らの中心業務をほぼ全否定するような対策以外の方策がなかったのかという疑問が残る。

 ビフォアコロナの時代は、“おもてなし”をウリにしていたレクサス店だったが、WITHコロナの時代には、いまのところ“おもてなし”は“封印”しているといっていいだろう。

 レクサスブランドの公式ウェブサイトには、このような感染予防対策を行っていることは書かれていないので、たまたま訪れた店舗だけの対応なのかもしれないが、WITHコロナの時代となり、新しい生活様式が求められるなか、レクサスも何か“新しい新車販売様式”を模索しているのかもしれないと前向きに考えることにした。

 (写真はすべてイメージであり、記事内に登場する店舗とは異なります)


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