「ツアラーV」に「ユーロR」! いま国産セダンから「超スポーティグレード」が消えたワケ (1/2ページ)

日本ではセダン人気の復活はもう難しい?

 ホンダ「アコード ユーロR」やトヨタ「マークII ツアラーV」など、昔はセダンにスポーティバージョン化したモデルがいろいろあった。だが、最近は姿を消してしまった。なぜなのだろうか?

 もっとも大きな理由、単純に、日本でセダン市場が縮小したからだ。90年代からのミニバンシフトと軽自動車シフトにより、セダン市場は圧迫されていった。セダン市場が大きかった時代には、販売店から「付加価値が高いモデルが欲しい」との要望が出るのは当然だ。付加価値モデルは利益率も高い。だが、母体となるベース車両のセダンの販売台数が減れば、付加価値モデルを仕立てるコストも上がり、メーカーにとって積極的に企画することもなくなった。

 現在、セダン市場が大きな国といえば、アメリカと中国がある。ともに、近年はSUVシフトが進んでいるとはいえ、例えば、アメリカならば全体需要1700万台のうち約4割はセダンを中心とした乗用車市場だ。そのなかで、ディーラーからは付加価値があるセダンの要求がメーカーにあるのは当然である。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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