「GT-Rニスモ」や「WRX STI」も採用! クルマ好きが崇める「カーボンパーツ」の凄さ (1/2ページ)

カーボン化することで外装部品だけで10kg以上軽量化したモデルも

 クルマ好きがピクッと反応してしまうマテリアルのひとつに、『カーボン』がある。

「カーボン」そのものは本来炭素のことで、自動車や航空機の部品の材料としてのカーボンは、「炭素繊維強化樹脂」=CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plasticsの略)で「炭素繊維強化プラスチック」ともいわれている。

 こうしたCFRPの主な特徴は、

・軽量

・高強度(強さ)

・高剛性(たわみにくい)

 にあり、さらにアルミや鉄だと、強度の温度依存性が大きいが、エポキシ樹脂を炭素樹脂(カーボン繊維)で強化し、オートクレープで加圧し、加熱硬化したECC(エポキシ・カーボン・コンポジット=通称ドライ カーボン)は、耐熱性が抜群で、強度も非常に優れている。

 軽くて強い素材なので、強度、剛性を確保しながら軽量化するには最適のパーツで、例えば日産GT-R NISMO 2020は、ルーフ、フェンダー、トランクリッド、エンジンフードなどをカーボン化して、外装部品だけで10.5kgも軽量化を達成している。

 また熱への強さもいかし、レーシングカーのブレーキローターなどもカーボン製が増えてきている。前述のGT-R NISMO 2020にも、カーボンセラミックブレーキが採用され、ブレーキひとつにつき、4kgもの軽量化を実現している。

 またレース用の部品でいえば、ノーマル(スチール)のドアをカーボン製にすることで、10kg以上、約1/4も軽くなった例がある。

 その反面、カーボンパーツは製造コストが非常に高く、部品代が非常に高価になるのが難点。たとえば、アルピーヌ A110Sのオプションのカーボンファイバー製ルーフは、約30万円! その結果得られる重量は、-1.8kgという超ゴージャス・ダイエット……。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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