軽トラの「農業仕様」って何モノ? 「農業女子」パックまであるディープな3台を紹介する (1/2ページ)

農業仕様モデルは4WDのMT+スイッチ式デフロック付だ

 路上を気にして見るとたくさん走っている軽トラックは合計すると月に1万5000台ほどが売れており、日本の一次産業を支えている点など、地味ながら重要な存在だ。

 軽トラックはいろいろな使われ方をするが、そのなかでも多い使用用途が農業の現場である。それだけにOEMを含むと日本の全メーカーが販売している軽トラックはほとんどのモデルに、農業の現場で使われる際に役立つ走行関係を含めた装備が標準装備される農業仕様が設定されている(スバルサンバーにも自動車ディーラーで販売されるカタログモデルではないが、JAで販売されるJAサンバーがある)。ここでは本家となるスズキ・キャリイ、ダイハツ・ハイゼットトラック、ホンダ・アクティという3台の農業仕様の内容を紹介していく。

 まず3台の農業仕様のパワートレインは660ccのNA3気筒というエンジンは現在販売される通常の軽トラックと変わらないが、4WDのMT+スイッチ式デフロック付となる。これは農業の現場では、たとえば「田畑に行き左タイヤは濡れた土、右タイヤは舗装路に駐車した」といった際の再スタートなどでデフロックがあると駆動力が高まり大変役立つためだろう。

1)スズキ・キャリイKC農繁仕様(エアコン&パワステ付で103万9500円)

 通常のKCに対し加わる装備は

・高低速2段切り替え式パートタイム4WD

・バックブザー(後方が見えなくなるほど高く荷物を積んでバックする際に、バックしていることを周囲に知らせるためだろうか)

・荷台作業灯

・アングルポストプロテクター(俗に鳥居と呼ばれるバックウインドウ後方の囲い上部に付くゴム製のプロテクター)

・アッパーメンバーガード(俗にアオリと呼ばれる荷台の囲い上部に付くゴム製のプロテクター)

・リヤゲートチェーン(後方のアオリを荷台と同じ高さで固定するためのもの)

・リヤのリーフスプリングを4枚として重積載時の車体の沈み込みを抑制する強化リヤサスペンション(メーカーオプション)

 と、どちらかというと荷物をたくさん積んだ際に便利な装備を充実させた仕様だ。


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